第80話
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苦笑しながら、レーヴェを見て言った。
「………………………………。誤解のないように言っておくが俺があいつの兄代わりだったのは10年前までだ。今の俺にとって、あいつは排除すべき危険分子に過ぎない。」
「え……」
しかしレーヴェの答えを知ったエステルは驚いた。
「教授はヨシュアを泳がせて楽しんでいるようだが……。俺の考えは教授とは異なる。いずれ近いうちに俺自身の手で始末するつもりだ。」
「ちょ、ちょっと!どーしてそうなるのよ!?カリンさんに……ヨシュアのお姉さんに頼まれたんでしょっ!?」
「俺は俺の、選んだ道がある。その道を遮るものは如何なるものも斬ると決めた。たとえそれがカリンの願いであってもな。」
「そんな……」
レーヴェの答えを知り、エステルは悲しそうな表情をしたその時、グロリアスのどこかが開いた音がした。
「あ……」
すると赤い飛行艇が4隻、どこかに飛んでいった。
「あれって……」
「教授と他の連中だ。計画の第三段階がいよいよ実行に移される。」
「だ、第三段階って……」
「フッ……お前がそれを知る必要はない。事が成ったら、父親の元に返してやることもできるだろう。それまではせいぜいここで大人しくしているがいい。」
そしてレーヴェは部屋を出て行こうとしたが
「ちょ、ちょっと!?」
「言っておくが……逃げようなどと考えるなよ。地上8000アージュの高みだ。どこにも逃げ場などないぞ。」
呼び止めたエステルに答えたレーヴェは出て行こうとしたが
「待ちなさい!まだ、言い足りない事があるわ!」
「………なんだ?」
エステルの言葉を聞いたレーヴェは振り返ってエステルを見た。
「もし……カリンさんが生まれ変わって、今でも生きていたらどうするつもり?」
「フッ。何を馬鹿な事を…………」
エステルの言葉を聞いたレーヴェは嘲笑した。
「あたしも無茶苦茶な事を言っているかなって、自分でも思っているけど………でも!人は生まれ変わる事をあたしは知っている!」
「…………何?」
エステルの話を聞いたレーヴェは不思議そうな表情でエステルを見た。そしてエステルは自分には前世――ラピスとリンが宿っている事や”冥き途”、そして魂の転生を説明し、ロレントの事件で夢の中で彼女達と出会い、同化した事を説明した後、2人の力を解放した姿等も見せた。
「………………………」
「すぐに信じろとは言わないわ………普通なら信じられない話だし。でも、あたしは”私達”と同じように一度死んで、そして転生した人を知っている………そして………”剣帝”………貴方の話を聞いて、カリンさんの生まれ変わりかもしれない……いえ、きっとカリンさんに違
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