第79話
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…………(パクパク)」
「”紅の方舟”グロリアス……。この飛行艇だけで、一国の軍隊を圧倒することが可能だそうよ………」
窓の外を見て、呆けているエステルにニルは真剣な表情で説明した。
「なんでニルがそんな事を知っているの………?」
(………”あの男”………我等がいると知っているのか、眠っているお前にまるで誰かに話すかのように自慢げに説明していたからな。我等がいるとわかっていてわざと説明するあの口……その喉を喰いちぎってやろうかと思ったほどだ………)
「”あの男”………?」
サエラブの念話にエステルが首を傾げたその時
「ようこそ、エステル君。寝心地はいかがだったかな?こんな場所に連れて来られてさぞかし混乱しているだろう。だが、我々は君に対して危害を加えるつもりはない。安心してくれて結構だ。」
部屋中に誰かの声が聞こえた。
(!!この声……”あの男”のものだ!)
(気をつけて、エステル!)
「………………………………」
声を聞いたサエラブとパズモはエステルに警告し、エステルは真剣な表情で黙っていた。
「どうだろう、一度ゆっくり話してみるつもりはないかね?結社のこと、我々の目的、そして共通の友人について……。色々な疑問に答えてあげられると思うよ。」
「……いいわ。聞かせてもらおうじゃない。」
声の話を聞いたエステルは怒りを抑えた表情で答えた。
「よろしい、待っているよ。そこの部屋を出ると、見張りの兵がいる。彼が案内してくれるだろうから、大人しくついて行ってくれ。」
そしてエステルはパズモ達を一端体に戻し、部屋を出た。部屋を出ると見張りの紅蓮の猟兵がいて、エステルをある大部屋まで連れて行った。そしてエステルは大部屋に入った。
〜グロリアス・聖堂〜
エステルが入ると、奥でワイスマンがオルガンを弾いていた。そしてエステルの気配に気づくと、オルガンを弾くのをやめた。
「ようこそ……”紅の方舟”グロリアスへ。久しぶりだね、エステル君。」
「アルバ教授……。やっぱりあなただったんだ。さっき声を聞いてようやく思い出せたわ。」
「フフ、さすがは”剣聖”の娘といったところかな。軽くとはいえ、封鎖された記憶を自力で思い出してしまうとはね。」
エステルの話を聞いたワイスマンは凶悪な笑みを浮かべながらエステルに感心していた。
「………………………………」
「ちなみに本当の名前は、ゲオルグ・ワイスマンという。”身喰らう蛇”を管理する”蛇の使徒”の一柱を任されている。」
「”蛇の使徒”……。”結社”の最高幹部ってとこ?」
「まあ、そのようなものだ。さてと―――先ほど言ったように私には君の疑問に答える用意
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