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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第53話 血は人間でしょう?
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ったが、本当に嬉しくって。
『ありがとなっ!! モカっ!』
そう盛大にお礼と共に、モカに抱きついたのだった。
『ひゃっ、っっ!!?』
モカが小さく声を上げた。
そして、それと同時に、いろんな種類の声が上がる。
『!!!』
月音は、完全驚愕の眼差しでこっちを見ていて。
他の生徒達はと言うと。
『ああああ!!!』
『ちょっとーーー!!!!』
『カイト君!!!!!』
『モカさんを!!!』
『殺す…………っ』
クラス中からも一斉に殺気・怒気が上がったのだ
モカとカイト2人に対して、である。
そして、暫く……、と言っても、カイトは、2〜3秒ほどでモカを解放した。
クラスの皆の
圧力
(
プレッシャー
)
も、それ相応にあったが、何より冷静になってきたからだ。モカの様に美人で可愛らしく魅力的な女の子に抱きついている、と言う事実が、より一層、カイトに羞恥心を生んだのだ。
『っ……、ごめんごめん……何かうれしくなって。……モカは、月音とは、ぜーんぜん違う。すごい違いようだったからな……………』
そう言って月音の方を、カイトは、キッっと睨んだ。
恥ずかしかったのを誤魔化すつもり、でもあった様だ。
月音は、カイトとモカを見て、暫く驚愕していたが…(主にさっきのハグシーンのせいで)カイトの睨み、視線に気付き、両の手を合掌し謝罪のポーズをとっていた。
『いっいや! いいよ? 別に…驚いただけだから……』
モカは、顔をそらせながら話す。
どうやら、顔が赤くなってるのは、モカも同じだった様だ。……自分から抱きつくのには慣れている様だけど、逆は苦手だった様だ。
だが、それだけではなかった。
『(あ、あれー、な、なんだろ……、何だか、カイト…… 懐かしい感じがした………? き、気のせい?? わ、わかんないよーーー……)』
そう、モカは記憶にない感情があったのだ。
カイトに抱きつかれた時……、まったく覚えていないのだが、その感触に、温もりに、何かを感じたのだった。
でも、そんな事判る筈もないカイトはと言うと、ただただ 黙っているモカを見て。
『(なーんか気まずい……)』
そうとだけしか、考えてなかった。
そこで、話題を変える事にした。
『あ! そーだ。今度さ。お礼はするよ? モカだけは、だけだけど』
『ううーーー、ほんとに、許してよ……』
月音は、更に落ち込む。随分と強調されていた様だから。
『えっ!? ほんとっ??』
考え込み、顔をそらせていたモカが振り返った。
顔を、ぱぁぁぁっと明らめながら。
『ああ! 良いぞ。
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