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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第53話 血は人間でしょう?
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!! 予鈴だよ……っ!』
『うー、確か次移動教室だったよね??』
『だよー!! もうちょっとでものに出来たかもなのに……』
『カイト君って、ほんと頭も良いし〜、更にその上、運動神経もいいなんてぇ…… グフフフ……次は…、次こそは……、ぐふっ、ぐふふふふふ………っ!』

 言いながら、女子生徒の集団は割とあっさり解散したのだった。

『え、あ、あれ? あれれ??』

 覚悟を決めて、身構えていた月音だったのだが、あっさりと解散した女子生徒たちを見て、拍子抜けだった様だ。いや、心底安堵していたのかもしれない。それなりの暴徒だったから。

『あはは…… 良かった。大丈夫だった? カイト……』

 とりあえず、危機は去った、と言う事で、隣で、『ぜぇーぜぇー』と走り続けて息を荒げているカイトに話しかけた。

『つ…つくね!! ……はっ走ってる最中にっ! ……ちらちら! 見えっ…た…』

 カイトは、息も絶え絶えだった。

 それは当然。確かにギャグっぽいやり取りではあるのだが、当然ながら昼休みも全て消費しオマケに睡魔とも闘っていた(追い回されている時はサスガに忘れていたが)カイトは、体力的というより精神面に深いダメージ!を喰らってたので、本当に予想以上に、息を切らせていたのだ。

『はぁ〜はぁ〜……すぅぅぅ………、はぁぁ………』

 何度か深呼吸を繰り返し、とりあえず息を整えていた。

『だっ だいじょうぶ??』

 とりあえず、カイトのその背中をつくねが擦る。
 だけど、その返答は。

『……つくね、 お前俺を見捨てたな??? 完全に……』

 軽く月音を睨んで話すカイトの姿だった。

『ええっ!? そっ! そんな事無いよ!! だって、あのコ達すごくって……、中々手が出せなくて……』
『いーや! 結構お前とは遭遇したのに!! ってか、何度か目もあった!! でも、手を貸すどころか苦笑しながら見るだけじゃないか!! しかも、最後に止めに入ったのが、予鈴の瞬間、殆ど同時って……、明らかに狙ってんじゃん!!』

 痛烈に批判をするカイト。
 月音は、本当に別に狙った訳ではないのだ……が、結局の所 実際に見事なタイミングだったから、弁解の余地はない、と言うものだ。

『へう!!』

 何も言い返せない月音を見て、更に確信したカイト。

『うっがーーー!!! 寝れなかったし、休み時間も潰れた!! もーー、思い出しただけで腹が立ってきたぞ!!! つくねーーっ、もー、めんどー見てやらんもんね! べんきょーも全部、自分で何とかしろーー!!』

 何処か子供染みたやり取りだった。……カイトは、完全に学生気分になってしまっている、と言うのはこちらの話である。

 そして、カイトが強く思うのは《
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