第10話 フェアリーテイルにようこそ!
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
倍も強くなってんだよ! この変態野郎!」
「無理な事を無理って言っただけだろうが! ツリ目野郎!」
つまり、いつも通りのナツとグレイのケンカに発展。ゼクトのことはそっちのけで始まるのもいつも通り。まだ日の浅いゼクトでさえ、いつも通りだと思える程だった。
「おいおい。とりあえず、今日は止めとけって。新人のゼクトの前でみっともねえだろ? 先輩よ?」
ギルダーツがそう言うけど、ゼクトは首を振った。
「いや……もう、始めっから見てるからね? いつも通りだって、いつもの光景だって、1日しかみてないのに、思っちゃった程だよ?」
ゼクトは、そうギルダーツにツッコミを入れた。
「ま、それもそうだな」
ギルダーツも納得したようだ。そして、ゼクトを下へと下ろした。
「ふむ」
そこへ、マスターであるマカロフがやってきた。
にこっ と暖かい笑顔を向けてくれた後。
「フェアリーテイルへようこそ。歓迎するぞぃ、ゼクト。今日から、ワシらは、家族じゃ。フェアリーテイルは、ゼクトの帰るべき家じゃ」
そう、言ってくれた。迎え入れてくれた。他の皆も同じく笑顔だった。
「あっ…………」
《家族》と言われて、初めてゼクトの目には、自然と涙が出てきていた。
あの場所でずっといて、何処か満たされない気持ちがあった。大切な場所だったけれど、それでも、何か足りない欠片が確かにあった。
―――……今、全ての欠片が埋まった瞬間だった。フェアリーテイル、と言う大好きなギルド、大好きな皆のおかげで。
「その……あの……こちらこそ……ありがとうございます。マスターっ! それに、みんなもっ!!」
ゼクトは、涙目になりながら頭を下げた。
今日という日を、一生忘れる事はないだろう。
本当に色々とあったから。
目を覚ましたら、大切なギルドの中でいて。理由は判らないけれど、正直どうでも良かった。そして、突然、ナツに戦いを申し込まれて、更にミラやエルザと戦うような事になって……。
そしてそして……、最後に、フェアリーテイルの一員として。……家族として…受け入れられたんだ。
「そんじゃまあ!」
マカロフが、ひょいっ! と全員を一望できる台の上にのると、高らかに宣言した!
「今日は仕事はぜーーんぶ、キャンセルじゃ! ゼクトを歓迎し! 宴じゃーーーー!!!!」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ