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竜から妖精へ………
第10話 フェアリーテイルにようこそ!
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、本気で抗っている訳じゃ無さそうだけど。


「ほれ、お前ら。今日から、俺らの仲間になるゼクトだ。まっ 名前は知ってると思うがな。皆よくしてやってくれよ!」


 そう言うと、両脇に手を入れて、肩車からゼクトを更に持ち上げた。
 まるで、空に掲げる様に。

「わぁっ! ちょ、ちょっとー、恥かしいって! ギルダーツっ! お、おろしてよ! もーっ!」

 また、ジタバタしていた。


 ゼクトが戦っている姿も当然見ている。
 ギルドの子供の中でも、最も暴れん坊、と言っていいナツ。そしてエルザとミラ。その3人を正面から打破った姿も見ている。

 その時の姿は、勇猛果敢。強力な魔力と力。凛とした表情だった。

 なのに、今のゼクトは そんな気配はなく、可愛らしくギルダーツの上でじたばたしているだけだ。

 ちょっと、正直ギャップがありすぎて、皆は堪えきれなくなった。



「わーはっはっはっはっは!!」
「ほんっと可愛い! ギャップ萌え〜〜」
「ほんとにさっきまで、ナツ、そしてあのミラやエルザを倒しちまったっつーのに! なんだ? この感じは。」
「ほんと、ガキの割には、マジで勇猛果敢だって感じだったんだけどな〜 可愛いじゃねえか!」



 一斉に笑いが沸き起こって、一斉に……。



「「「「「よろしくなーーーーーー!! ゼクトっ!!!」」」」」




 歓迎ムードに包まれた。

「あっ…………」

 ゼクトは、暫くギルダーツの上で暴れていたのだが、皆の声を訊いて、その動きが止まった。

「ん? どうしたよ? ゼクト」

 ギルダーツはおとなしくなったゼクトを見上げた。ゼクトは、少し皆の方を見て……、そして 首を左右に振った。

「その、オレ……オレ……なんだろう……。今、すっごく嬉しいんだ……。えっと…それだけじゃなくて……何か……………」

 ゼクトは、言葉に表すことが出来なかった。
 ただただ……ここに入れた事が嬉しくて仕方がない、ただそれだけだった。


「ははっ……」


 ギルダーツも、そんなゼクトを見て笑っていた。

「おおーーい! ゼクト! またオレと勝負しろよな!!」

 ずっと痺れていたナツだったのだが、漸く復活した様で、早速来て、再び宣戦布告をしていた。

「あははっ!」

 そんなナツを見て笑うゼクト。
 当然ながら、ナツに反応する者もいた。

「さっきやられたばっかだろ? どーせ、また 手も足も出ずにやられんのがオチだっつーの。」

 そう絡むのは、上半身裸のグレイだった。そして当然、そんな挑発に耐えられるナツではない。

「んだとグレイっ! そんなの、わかんねーだろうが! 次は、オレも何
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