第10話 フェアリーテイルにようこそ!
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、そうはっきりと言った。
もう、エルザの目には、新たな涙は無かった。
「うんっ! あ、でもね……、エルザ。それに……ミラだって」
ゼクトは、エルザを見て……そして、次にミラの方も見て、言った。
「ミラとエルザは、その………、《女の子》なんだからさ。男と女だって差別するつもりは無いけど、その……強くなろうって言うのも、大切だ…って思うけど。そればかりじゃ、やっぱり、疲れちゃうと思うんだ? だから……」
そう言って、ゼクトは深く、深呼吸をした後に。
「たまには、さ。頼ってみるって言うのも、大切だって思うんだ。エルザからしたら、オレ、新人だし。生意気だって、思われるかもしれないけど……、でも、オレも、きっときっと、皆に頼る事多いからさ。だから……オレの事も頼ってくれたら嬉しい、かな? 出来ること、あまり無いけどさ」
ゼクトのその顔は とても優しくて、包み込んでくれるみたいだった。
男女差別なんて、言っている様には見えないし、思えなかった。
「あ……ッ///」
エルザは、何だか恥ずかしくなってしまって、さっきとは違う意味で、ゼクトの顔を直視する事ができなくなってしまった。
「オレは、フェアリーテイルの事、ほんとに大好きだから。だから……、改めてよろしくね? エルザっ」
そう言って手をさしだす。本当に直視できない程の、眩しい笑顔で。
「あっ……// ああ! こちらこそよろしく頼むっ!」
そして2人は握手をかわした。
そんな2人を見ていて、騒がしく湧いていた周囲も次第に笑顔へと変わっていったのだった。
全てが終わって、頃合を見たギルダーツが2人の前にやってきた。
「っつーわけでよ? 何でか判んねえが、バトルになって、正式には遅れちまったが、皆に挨拶、とするか。他のメンバーにもよ?」
周囲の視線、ギルドの全員が集まっているから、確かに今は丁度良かったんだけれど、ゼクトにとっては、腑に落ちない。
「『何でか判んねぇ』って! 何言ってんだよっ! そもそも、始まりはギルダーツ。ギルダーツが一番の原因じゃないか!」
ゼクトが、思わず突っ込んでしまうのは無理は無いだろう。辿ってみれば、焚きつけたのはギルダーツからだったから仕方がない。
「だーっはっはっは! まっ、こまけー事気にすんな」
何も気にした様子の無いのはギルダーツ。
そう言うと、同時に、ゼクトをひょいっと体を抱え上げて、肩車をした。
「わっ! わわっ!! と、突然、なにっ? なになにっ??」
いきなりのことで、驚いたゼクトは、じたばたと暴れるけれど、やっぱり ギルダーツには力では敵わない。……まぁ幾らギルダーツが相手、とは言っても
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