第31話 宣言
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を手に持ち、距離を凄まじい勢いで詰めた。
サソリは倒れたままピクリとも動かない。
男は、ナイフで倒れているサソリの首目掛けて切り掛かった。
しかし、そこにサソリの姿はなく地面にナイフが刺さった。
周りを見れば、舎弟の不良達が血を流して倒れていた。
「幻術だ。阿呆め」
サソリは、写輪眼を使いタンクトップの男に幻術を仕掛けていた。
そして、骸骨の手で殴った不良男達をチャクラ糸で操り、サソリと湾内である誤認させる。
サソリは湾内を連れて男が運んできた武器の箱に手を入れるとショットガンを手に取った。
「!?」
要領を得ないタンクトップの男が突き刺さったナイフを引き抜こうと力を込めた。
「てめえ!よくもオレの足をやりやがったな。確かこんな道具で」
サソリは足を引きずりながら、男にサソリは片腕のままで銃口を向けると相手の見よう見まねで引き金を引いた。
凄まじい爆音と共に弾丸が発射された。
弾丸はタンクトップの男に当たると巨大な体格ごと壁際に吹き飛ばした。
「い!?」
サソリも不安定な片腕、踏ん張りの効かない足によりショットガンの反動でバランスを崩し、ひっくり返るようになり頭を打った。
「ぐっ!何だよこれ?!」
予想外の反動に身体中から痛みが走った。
威力は高いが、あまり自分には上手く扱えないと理解したのか、サソリはショットガンを床に置いた。
「サソリさん!これ使えますか?」
湾内が武器の箱から手榴弾を手に取った。
「何だそれ?」
「さあ、わたくしにも」
サソリは手榴弾を手に取ると、物珍しそうに眺めた。
「この丸い部分は何でしょうか?」
湾内が手榴弾の安全ピンを引っ張ると少しだけの抵抗の後スルッと抜けた。
「?!」
シューと音がなり、煙が出始める。
サソリの写輪眼が大きなチャクラを感知し、急いでタンクトップの男に思い切り投げ付けた。
同時にサソリは、来るであろう爆発から湾内を守るために、自分の身体を湾内に被せた。
手榴弾は、タンクトップの男の近くで爆発し辺りを巻き込んで、砂埃を立ち込めた。
「あんな仕掛けだったのか。危ねえな」
起爆札みたいな感じか?
湾内は、誇らしげに手を叩いた。
「わたくし、お役に立てましたか?」
「まあ、結果的にな」
すっかり静かになった倉庫内でサソリは、暁の外套を破くと鉄パイプで曲がった左腕を固定するように巻いた。
更に脚の撃たれた箇所も同様に。
かなり手こずったな。
写輪眼がなかったら、絶対に勝てなかった。
サソリの写輪眼は既に紅い光を失い、鎮静化している。
さっさと戻るか......
湾内の腕を引っ張りながら、サソリは足を引きずりながら、ゆっくりと歩き出した。
「サソリさん!とてもカッコよかったですわ!
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