第31話 宣言
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倉庫にあるパイプに当たり、へし折れるとガスが噴射された。
サソリは宙に出現し、タンクトップの男がすぐさま移動し、両腕を組むと振りかぶりサソリを地面に叩きつけた。
「があっ!?」
地面に当たり、バウンドをするとサソリはうつ伏せの形となる。
タンクトップの男は、空中で狙いを定めるとサソリの背中に自分の全体重をぶつけ、そのままサソリの背中に座り出した。
折れた左腕も下敷きとなり、折れた骨が皮膚を抉った。
「ぐああああ!」
「ふうふう!久しぶりに本気で動いたねー」
サソリの尋常ならない声に湾内は、走り出してタンクトップの男に向かって鉄パイプを両手で持って殴りつける。
「サソリさん!今、助けますわ!」
鉄パイプを持った経験が乏しい湾内は、フラフラと危なっかしい腕でサソリの上に居る男を殴る。
湾内......!
タンクトップの男は湾内の攻撃をもろともとしないように耳掃除をすると、息で指先を吹いた。
「うるさいねー。お前たち」
「おっと常盤台のお嬢さんは、俺らが相手してやるぜ」
サソリのチャクラ糸の制御が切れた金髪の男も折れた腕を庇いながら、立ち上がり他の二人と合流すると湾内を抑えるように羽交い締めにした。
「離してください。サソリさんサソリさん!」
タンクトップの男の舎弟が湾内の腕を掴んで、引き倒した。
サソリは、潰されている左腕の激痛に耐えながら、歯をくいしばった!
右手にチャクラを溜めて、片腕だけでタンクトップの男を背中に乗せたまま逆立ちに近い持ち上げ方をした。
「や......め......ろ!」
徐々に宙に浮いていく身体に驚きながらもタンクトップの男は、余裕そうに笑う。
「あらあら!凄い力ねー。だけどふん!」
タンクトップの男が力を込めると電撃が流れて、持ち上げているサソリに流れていく。
「ぐううう!」
サソリの右腕が崩れて、再び下敷きの形となった。
サソリの弱点である電撃を喰らい、サソリの身体に力が入らなくなる。
そうか......分かったぞ
コイツ雷遁使いか
しかも、体術に秀でたタイプだ
雲隠れの雷影と同じ能力だな
タンクトップの男は、電撃を自分の体内に流し、極限までに反応速度を引き上げた武闘派だった。
能力自体は、御坂と比べれば弱いが男の屈強な身体全体が人体の極限の速度に上がると殺傷能力は、桁違いに上がる。
「嫌、嫌!サソリさん」
サソリには見えない角度で湾内が悲鳴を上げている。
不良の一人が湾内の上に馬乗りになって、湾内の口元を押さえた。
湾内は精一杯の力で抵抗するが、抑え込まれ、サソリの方に無理矢理視線を向かせる。
「さあ、あそこでアイツが殺される所でも見るんだな」
「んーん!」
上から男三人分の体重で抑えつけられた湾内は、
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