暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三話 昇格試験 ゴール、そして……
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
さく呟く声が聞こえる。おい、一応階級上だぞティアナ。

「頑張るのはいい事ですが、怪我をしては元も子もないですよ!こんなんじゃ魔導師としてはダメダメです!まったくもう!」

ちっちゃい試験官がプンプン怒って説教をしてくるが、如何(いかん)せん、その容姿が可愛すぎるせいでまったく響いてこない。

あー、ちっちゃいのに頑張ってるんだなぁ、和む。

「あはは、まあまあ」

ちっちゃい試験官が更にお説教をしようとした時に、それを止める女性の声がした。

ああ、来ていたんだ。一ヶ月前に会った、あの女性(ひと)が。






outside

白いバリアジャケットを纏った女性が空から降りてきた。

「ちょっとビックリしたけど、無事でよかった」

静かに笑って、受験者三人を見る。

「とりあえず試験は終了ね。お疲れさま」

そう言って魔法を発動させる女性。

アスカとティアナの身体がフワリと浮き上がり、優しく地面に下ろされる。

アスカはそのまま立ち上がったが、ティアナは捻挫の為に地べたに座り込む。

「リインもお疲れさま。ちゃんと試験官できてたよ」

「わあい!ありがとうございます!なのはさん!!」

さっきまで怒っていたリインが、一瞬で笑顔になる。

なのはと呼ばれた女性は、バリアジャケットを解除して三人に向き直った。

「まあ、細かい事は後回しにして、ランスター二等陸士」

「あ、はい!」

突然名前を呼ばれて緊張するティアナ。

「怪我は足だね。治療するからブーツ脱いで」

なにはが近づこうとした。

「ああ!治療なら私がやるですよ」

リインがなのはを止めて、ティアナの足まで飛んで行く。

「あ……えと…すみません」

ティアナは、アスカが巻いてくれたバンダナを解いてブーツを脱ぐ。

そんなやりとりをしている隣で、スバルが呆然と立ち尽くしていた。

「なのは…さん……?」

名前を呼ばれ、なのははニコリと微笑んだ。

「うん」

嬉しそうになのはが応える。

ハッとして、スバルは慌てて姿勢を正した。

「あぁ……いえ…あの!高町教導官……一等空尉!」

「なのはさんでいいよ。みんなそう呼ぶから」

慌てふためくスバルに、優しく語りかけるなのは。そして、スバルに歩み寄る。

「四年ぶりかな?背、伸びたね、スバル」

ピクン!

なのはの言葉に身体を震わせるスバル。

「!!えぇっと…あの…あの!」

目に涙を溜め、何とか言葉を出そうとするが上手くいかない。

「うん、また会えて嬉しいよ」

はにかんだ笑みを浮かべ、なのははスバルの頭を撫でた。

「う…えっく…ひぅ…」

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ