暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第89話 想定外の敗戦?
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方が良いと思うけど」
「ってか、マリアが元々のリーダーだろ? 残って挨拶に行くか?」
「私がいなくなっちゃったら、チューリップ部隊が大変でしょー!」
 
 確かに、チューリップ部隊もそうだし、兵器のメンテナンス、……チューリップ3号についての最大の技術者はマリアであり、それを除けば、カスミしかいなくなる。カスミも、トーマの一撃でそれなりに打撃を被っているから、あまり無茶はさせられないから、マリアを残すのは、戦力的に考えたら相当な痛手になるのだ。

「だな。……リーダーの件は、正直容認し兼ねるが、それは兎も角」
 
 ユーリはそう言うと、青の軍の兵士に向かって伝えた。

「――行き着く先は皆同じだ。……コルドバ将軍には、こう伝えてくれ。『リーザスで会おう』とな」
「っ……! 承知致しました!」

 ユーリの言葉を訊いて、軽く震えた後に 直立不動で敬礼をする。
 もう、リーザスに入るのは当然。と言わんばかりだったから、歓喜に震えた様だ。それだけの説得力がユーリの言葉にはあったから。


 そして、その後はトーマの部隊との一戦について、詳しく話をした。
 リックやメナドは勿論、清十郎やほかのメンバーも。数多くの証人がいる。

――もう、トーマの部隊を必要以上に警戒する必要はない。

 とだ。
 少なくとも、トーマ本人は 大丈夫だろう。一騎打ちで敗れた上に、恥を上乗せする様な真似をする男ではないのは判る。そして、トーマを信頼し、共に逝く覚悟を決めていたのが、恐らくはあの少数部隊。故に、彼らもトーマと同じく 今回に関しては信頼しても良いだろう、と思える。

 その全てを、ユーリは青の軍に伝えた。所々、リック達を交えて。

 トーマを打破った事実には、驚きを隠せられない様子だった。そして、ヘルマンと言う敵国と完全認識している青の軍を信用させるのは骨が折れる、かと思えたのだが 予想以上に早かった。……トーマを打破った事実もそうだが、リックやメナドと言った軍のトップ証言だったから、と言う面も大きいだろう。


 それを見ていたメンバーの大多数は、染み染みと思った。


『ランスより、ユーリ!!!!!!!』


 とだ。

 でも、なんじゃかんじゃで、ランスの実力は認めているし、その指揮力もむちゃくちゃではあるものの、理にかなっている部分が多く、戦果を残しているから。表立って強く抗議をしたりはしない。
 認めたくない様子だが、ランスを慕っている面子も、多いと言う理由だってあるし(……文面上では少なく感じるかもだけど……)、最大の理由が、なぜだか、ユーリがランスの事をやはり、それなりには信頼しているから。


 ランスの攻撃力は未知数。妙に頭が働く場面もあるから、反則技を使わせたら、紛れもなくト
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