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ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第89話 想定外の敗戦?
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、志津香は意味深に笑っていた。
 それは、他のメンバーも同様である。

「じゃあ、少しノース(ここ)で休むか? リック」
「ええ、そうですね。幸いな事に施設は無事、店も営業をしている様です。協力要請をしましょう」

 そして、一行は少々の休息をした後、オクへと帰る事にした。

 ……その数時間後、ある事が起こる。

「リック将軍、ユーリっ」

 メナドが小走りで、駆け寄ってきたのだ。
 休息はしているが、それなりに警戒をしていた所にメナドが来て、少々力が入るのだが、杞憂だと悟る。

「青の軍の皆が、北のバレオ山脈付近から、から戻ってきました!」
「そうですか」
「ん。判った。話を訊こう」

メナドの伝令の数分後に、名の通り、青のリーザスの鎧を纏った部隊が数十名規模で現れた。……一応、洗脳の類がないかどうかを確認した後、問題ない事が判った。

「リーザス解放軍の皆さん。リック将軍。ご活躍は聞き及んでおります。青の軍より、伝令に馳せ参じました」

 恐らくは、中隊長であろう男が前に出てやってきた。

「お疲れ様です。……バレオ山脈の方はもう大丈夫ですか?」

 リックがそう聞くと、敬礼した後 答えた。

「は……。北部に進駐してきたヘルマン軍と交戦し、同時に山脈越えの警戒に従事していました。完全に問題ない、と言えばまだ不明な点も多く不確定要素が大きいですが、一先ず手は空いたので、参上した次第であります」
「コルドバ殿は無事ですか」
「はっ。北方のヘルマン軍が手薄になったこともあり、将軍達と合流する余裕が出来ました。ご無事です」

 その言葉を訊いて、安堵するユーリ。

「そうか。北方の国境付近とノース。この2つを警戒する事は、青の軍の勢力だけで足りるか?」
「はっ。現時点でも大分手が空いております。伝令手段も整っており、二段構えの体勢。不確定要素が多いのも確かですが、青の軍の名にかけて、これ以上の暴挙は許しません」
「……そうか。安心したよ」

 ユーリはそう言うとリックを見た。リックは何を言おうとしたのか判った様で、軽く頷くと。

「なら、コルドバ殿を中心とし、北方の警戒とここ、ノースを頼めないでしょうか。我々は部隊を2つに分け、ノースは解放出来ましたが、サウスの様子が解っていないので、兵士達を何部隊か駐屯させ、一度、オクにまで戻ろうとしていたので」
「問題ありません。ただ――コルドバ将軍が、リック殿や、この解放軍のリーダー、ユーリ殿と顔合わせを願っていたのですが……」

 それを訊いて、軽く苦笑いをするのはユーリだ。

「はは……、リーダーはランスなんだがな?」
「もう、ユーリさんがリーダーでいいじゃない? あ、勿論ランスが来たら、色々と揉めそうだから 言わない
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