妖精および乳児との接触記録
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人のような名前だが何か理由が?
個体番号1番:こちらの言葉に訳した。
伊賀崎:そちらの言葉で書けるか?
個体番号1番:書けない、我々には文字が無い。
伊賀崎:発音は出来るか?
<個体番号1番が鳴き声を上げる。鳥の囀りのように聞こえる。>
個体番号1番:理解出来たか?
伊賀崎:すまない、我々には判別できないようだ。
個体番号1番:仕方ない。
伊賀崎:話題を移そう。まず確認したい。
乙姫からの情報によれば君達は彼女と一緒にここに逃げてきたという事だが。
それは正しいかな?
個体番号1番:正しい。女王陛下と共にこちらに逃れた。
伊賀崎:ふむ。君達と乙姫との関係について教えて欲しい。
失礼、女王陛下と呼んだ方が良いかな?
個体番号1番:そちらの呼び方で構わない。
我々は女王陛下の従者であり庇護者であり世話係、そして友。
我々は自身の存在を懸けて女王陛下と陛下の居られる世界を守る。
伝わったか?
伊賀崎:ああ、大丈夫だ。
次の質問だ。君達はどうやってここに辿り着いた?
個体番号1番:無線傍受と偵察活動。
そちらの暗号方式は変えた方がいい。
伊賀崎:なるほど、後で担当の者に伝えよう。
ではここに来た目的は?
個体番号1番:女王陛下との合流。
それと他の者達をあなた達の保護下に入れたかった。
あなた達は安全と判断して連絡した。
伊賀崎:君達と一緒にいた子供について教えて欲しい。
まず名前は何というんだ?
個体番号1番:飛峰和 蒼太郎。
伊賀崎:彼との関係は?
個体番号1番:陛下の妹君の子。我々が庇護すべき方の一人。
伊賀崎:彼もこちらの世界の名前のようだがそちらの言葉の訳か?
個体番号1番:違う。
殿下には名前が2つある。
一つは母君、もう一つは父君から。
先ほど教えたのが父君からの名。
母君からの名はエラノスドール。
かな文字はちゃんと書けているか?
伊賀崎:ああ、とても上手だ。
個体番号1番:覚えるのに苦労した。
次の質問はあるか?
伊賀崎:蒼太郎君の父親について聞きたい。
個体番号1番:彼は"亀裂"から来た。
我々の住んでいた世界とは異なる所。
今いるこの世界の出身と聞いている。
伊賀崎:彼は日本人なのか?
個体番号1番:分からない。
これ以上は知らない。
我々は陛下やご家族の生活には干渉はしない。
プライバシー。
伊賀崎:乙姫に聞けば答えてくれるだろうか?
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