機動戦艦ナデシコ
1324話
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ってのはちょっと難しいだろうしな。
「そう、だな。こちらとしては火星の敵をある程度片付けてから……と思っているけど、それだと厳しいか?」
「はい。今回のスキャパレリプロジェクトは色々と得た物が大きかったので、なるべく早く本社に連絡を入れたいのですが」
出来れば火星の実効支配が終わってから、事後承諾という形で地球に連絡を入れるというのがベストだったんだが。
ただ、それまで待つとなると、ナデシコが自分達だけで帰ってしまう可能性もあるか。
そもそも、ナデシコなら火星と地球は片道2週間程度の道のりだ。
どうしても俺達シャドウミラーの手助けがなければならないって訳でもないしな。
……まぁ、シャドウミラーというか、ニーズヘッグのシステムXNがあれば片道数秒といったところなんだが。
2週間と数秒。これを考えただけでも転移装置のありがたみってのがよく分かる。
「他の面子にも相談する必要があるが、そう遠くない内にどうにか出来ると思う。出来ればもう少し我慢してくれ」
シャドウミラーの戦力が木星蜥蜴を相手にしてどれくらい戦えるのかというのは、奇しくも先程行われた戦いで証明出来た。
あの戦いの様子を見る限りでは、基本的にメギロート、イルメヤ、シャドウといった無人機と量産型Wでどうにかなるというのは間違いない。
メギロートとイルメヤは大型戦艦のグラビティラストには対抗出来ないから、いざという時の為に幹部の中から何人か残しておく必要はあるだろうが、それで戦力的には十分問題ない筈だ。
「そうですか。では、お願いします。出来るだけ早くして貰えるとこちらとしても助かりますので」
そう告げると、頭を下げて去って行く。
そんなプロスペクターを見送ると、俺もその場を離れる。
木星蜥蜴の残骸については、無人機と量産型Wに任せておけば問題はないだろう。
プロスペクターがエザリアとの契約を破って、余分に残骸を入手しないとも限らないが……いや、ないな。プロスペクターの性格を考えれば、基本的に契約や約束事は遵守する性格だろうし。
視線の先では、エステバリスがカトンボを解体している様子が見える。
いや、解体と言うよりは必要そうな部品を調達しているといったところか?
具体的には相転移エンジンとか。
まぁ、ナデシコも古代火星文明の遺産の産物だと考えれば、カトンボはナデシコの血の繋がった親戚といった扱いになるんだろうし。
ナデシコを設計したイネスや、整備班を纏めているウリバタケ辺りなら研究のしがいがあるんだろう。
「精々頑張ってくれ。ネルガルが強くなるというのは、俺達にとっても利益になるんだし」
地球連合軍の戦力はそれ程ではなくても、俺達のような例外でもない限り数は力だ。
こっちとしては手を組む
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ