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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第二話 変身 ―リライズ・アップ―
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ような方向にクルクルと回転してしまう。
「わっ、わっ……!?」
回転を止められず目を回しかけていたところに疾風が駆けつけ、紗那の肩を掴んで回転を止めた。
「っと……大丈夫か、小野寺?」
「う、ん……ごめんね日向、君……」
「いいって。飛び方、教えるぜ」
『おっ、エスコートとは紳士的ですね疾風さん』
「ほっといてください」
花梨にそっけなくそう言うと疾風は紗那の手を取り、先を導くようにゆっくりと飛びはじめた。紗那はそれに引っ張られるように後を付いていく。
「それにしても意外だな、小野寺が苦戦するなんて。すんなりできるようになるもんだと思ってた」
「……う、うん。そこまで難しくは、ないんだけ、ど……気持ちが前のめりになりすぎてるの、かな。……おかしい、よね」
「おかしくないって、ずっと憧れてた世界なんだろ? 気が逸るのもわかるさ」
『えぇ、まったくおかしくありませんとも。むしろそこまで楽しみにして頂けて、ショップ側としては無上の喜びです!』
少し恥ずかしそうにしている紗那に、疾風はバカにすることなく小さく笑った。花梨もそれに同意するように笑顔を見せる。……はしゃいでいる彼女を可愛らしく思ったことも理由だが。
「……でもまぁ、何も今日しかできないって訳じゃないんだ。焦らなくても大丈夫。少し落ち着けばお前ならできるさ」
「……う、ん。ありがと、う」
疾風の言葉を聞いて、自分の喜びを分かってもらえたと紗那は嬉しくなり、俯いて小さくはにかむ。その後もゆるやかに方向転換と上昇、下降を繰り返す疾風に続いて空を飛ぶうちに紗那もだんだんとコツを掴んできた。
「……あ、の。日向君、そろそ、ろ……自分でやってみる、ね」
「おう、がんばれ」
笑って疾風は手を離し、紗那もゆっくりとではあるが疾風に並走し……やがてゆっくりと追い越し、悠々と飛びはじめた。その様子は優雅で、美しくて……まるで舞を見ているかのようだった。
「……へぇ、うまいもんじゃん。……綺麗だ」
『まったくですね。あそこまで楽しんでいただければこちらもブレイブデュエルを稼動した甲斐があったというもの……っと』
「ん? どうしました?」
同意しかけた花梨が急に言葉を切ったのでどうしたのかと思った疾風だったが、続く花梨の言葉でようやく思い出した。……タイムカウンターのことを。
『楽しんでいただいているところ残念ですが……時間切れです』
『Time Up』
そう、それは対戦の“時間切れ”を示すアナウンスだった……
「カードでデッキを組んで……? デバイスにも複数形態があって……? それぞれの組み合わせがあって……? しかもイメージで
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