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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第二話 変身 ―リライズ・アップ―
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んで……先ほどのことをまだ気にしているのか、少々距離が離れていたが……花梨の指示通りに飛行を試してみる。
「飛びたい方向に意識を集中……って、こんな感じか?」
疾風はとりあえず言われた通りに飛行しようと試みる。すると、ゆっくりと移動し始め……たのだが、微妙に右にズレている感覚があった。そこで左に修正、しようとしたらし過ぎ、思い切り左に向かってターンしてしまった。慌てて疾風は体勢を立て直し、その場に静止する。紗那の方も、上昇を試そうとして体を反らしすぎ、後ろに倒れ込みそうになったりしていた。
「のわっ!? っと! ……あ、案外難しいのかなこれ」
『あはは、いえいえ。ちょっとコツが必要なだけで、すぐに慣れると思いますよ。まぁ後は
彼女
(
デバイス
)
たちに色々と聞きながら頑張ってみてください』
「……解説、サボってません?」
『まさか。デバイスとの親交を深める良い機会だと思っただけですよ』
「ほっ! よっ! ……っと! ははっ、こりゃいいや!」
リラにコツを聞いて飛ぶことを試し始め、疾風はものの数分で飛行方法をマスターして空を自在に飛び回っていた。
「飛んだ時に頬に感じる風が気持ちいいな。リアルなゲームだぜ。……ふっ!」
そう呟くと、疾風は両手に握った銃剣モード(ガンブレードモードというらしい。他にも複数の形態があるそうだ)のリラを構え、空中に浮遊する複数のターゲットを撃ち抜いていった。撃った魔力弾は数発外れたものの、ほとんどがターゲットに命中している。
『……疾風さん、呑み込みが早いですね。飛び方もそうですが、デバイスの扱いも……しかも途中からほぼ全弾命中なんて』
「そうなんすか? ま、リラの教え方がうまいんでしょう」
花梨は疾風の適応力に驚いていた。普通はVR空間で思い通りに動けるようになるまでには数回プレイをしなければならないのだが、疾風はブレイブデュエル初プレイにしてVR空間内でも自在にアバターの五体を操り、あまつさえ射撃を正確に命中させてみせた。順応性が高いという意味では、これまで見たプレイヤーの中で一番だ。……もっとも、疾風はデバイスのお蔭だと言っていたが。
【……あの、マスター】
「ん? どした、リラ?」
そんな時リラが話しかけてきて、疾風は制動をかけて空中で静止した。目の前に持ってきてクリスタルと目を合わせ、ぴこぴこと点滅するクリスタルを見る。
【紗那さん、どうやら飛ぶのに苦労されているようです。お手伝いされては……】
「……ふむ」
リラに言われて、疾風は紗那の方を見る。まっすぐに飛んでいる……ように見えたがバランスを崩したようにつんのめる。慌てて体勢を立て直そうとしたが失敗し、そのまま地上にいたなら転ぶ
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