疾風迅雷
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するかはおおよその見当は付いてるけど・・・良いよ、こっちは纏ってる分とさっきの時間でチャージはほぼ0秒。いつでも撃てる」
シュタイナーはシオンの問いに答えながら拳を握り直し、隣に並ぶ。
目の前の巨人は未だその力は衰えてはいない。臨戦体勢をとったままトールと睨み合っている。
「これが最後のチャンスだ」
「言われずとも。キリト、手伝ってくれ」
「あいよ!」
白、黒、ライム色の戦士が並び立ち、それぞれの武器を構える。その姿はまるで神に挑む英雄達の姿にも見えた。
「さあ、神様には神話にお帰り願おうか!」
「いくぞ!」
シュタイナーの合図とともに走り出した三人は縦一列となりスリュムに接近していく。スリュムもそれに応戦しょうとするがトールの一撃がクリーンヒットし体勢がやや崩れた。
「今だ!!」
先に飛び込んでいったシュタイナーとキリトがスリュムの両腕の攻撃を筋力パラメータ全開を振り切るかの勢いで相殺。弾き飛ばすと、その間からシオンが懐に飛び込んでいく。
「いけッ!」
「ちぃッ!まだじゃいッ!!」
スリュムはそれでも意地を見せつけるかのように弾かれた腕を無理やり振り下ろしてきた。
「どぉらあッ!!」
シオンはガードするも、拳は重力と勢いに任せてそのまま振り下ろされた。
拳は地面に突き刺さり、その場所は大きくひび割れ、誰もが万事休すと思っていた。
二人を除いては?????
「ああ知ってたよ。たとえシステムでも、お前はそういう意地を見せる男だと・・・」
スリュムの拳は僅かに浮き上がり、その下には歯を思い切り食いしばって拳を受け止めているシオンの姿があった。
「まっっったくよぉ、ウチの、後方支援部隊は、優秀、過ぎて、涙が出ちまうよ!」
後方ではエリーシャとアスナがありったけのMPを使い強化呪文を唱えており、そのおかげもあってシオンのHPはなんとか持ちこたえることができたのだ。
既にスリュムの後方にはシュタイナーが回り込んでおり、その拳には光が灯っていた。
死に物狂いで掴んだチャンス、ここで決めずにいつ決める。
「覇王槍拳流、《雷神の型》!」
「いけよ、シュー。壁を、ぶち破れ!!」
「雷神の鉄槌!!」
放たれた渾身の一撃はスリュムの背中から胸を貫き、膝をつかせ、最後の追い打ちとしてトールの攻撃が襲う。
「地の底に還るがいい!巨人の王よ!!」
膝をついた状態で頭から叩きつけられたスリュムのHPはゼロとなりその体は徐々に氷漬けにされていく。しかし、彼は最後の最後までその嘲笑を崩さなかった。
「ふっふっふ。今は勝ち誇るがよい。小虫どもよ。だがアース親族に気を許すと痛い目
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