疾風迅雷
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テムもそれに答え、君が弱くなれば、システムもまた衰退する』
「俺と共に強くなる力・・・」
『そう。つまり君の今の実力ではそのシステムは5%がやっとってことさ』
アルモニーはやや皮肉のような言葉を口にしたが、それを聞いたシオンは自分の変化した右手と剣を見ながら聞いてきた。
「つまり、ここから先、俺はまだまだ強くなれるってことだよな?」
『それは君次第だよ。私でもシステムでもない、君自身の成長次第だ』
「そうか・・・」
その時シオンは思った。
"まだ俺は、上を目指せる"と?????
そう思うと自然と笑みがこぼれた。
『今は時間を掛けていられる場合じゃない。最低限のことは頭に入れてある、あとは・・・』
「分かってる、あとは・・・」
シオンは剣を肩に担いで腰を低くし、片手を地面に着く。さながら忍者を匂わせるその姿からシオンは超低空からのスタートをシュタイナーと同時に切った。
『「流れで理解する(しろ)!」』
同時に動き出した二人は、スリュムの約30メートル手前で二手に分かれ、それぞれ左右に着くと先にシオンがスリュムの足元目掛けて飛び出していった。
「はぁッ!」
高速の回転から繰り出した斬りつけは右足に無数の切り傷を生み出し着実にダメージを与えていく。更に逆サイドからシュタイナーが機動力とパワーをいかし、高速パンチを繰り出しながらスリュムを撹乱していく。
高速で展開される戦闘に傍観者側は息を呑む中、動く者たちがいた。
「イェアッ!!」
「せいっ!!」
トールはその豪腕から繰り出されるパンチをスリュムの顔面にぶち当て、追撃をかける。更にエリーシャとシノンが魔法と弓矢による遠距離からの攻撃を当てていく。
その後もキリトたちの猛攻によりスリュムのHPゲージはイエローゾーンからレッドゾーンになる手前まできた。しかしそこからスリュムの最後の足掻きが始まった。
「ぬぉおおおおおッ!!!」
「なッ!?」
「ぐおッ!!」
「この、風はッ!?」
スリュムが起こした強力な暴風により全員の動きが止まる。そしてスリュムは手持ちの巨大な斧で薙ぎ払い、その場にいたものを吹き飛ばし、飛ばされた者たちは壁に激突。それぞれ多大なダメージを負った。
「クッソ・・・」
「最後の最後でとんでもねぇモン出しやがって」
「このままじゃ時間が・・・!」
皆苦しみながら瓦礫から身を起こすが、このままいけばトールの協力があってもメダリオンが黒く染まり時間切れになる。何か状況を打開する一発逆転の方法が欲しいところなのだが。
「なら、一発逆転の方法を試すしかないよな?」
「えっ?」
「シュー、いけるか?」
「何を
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