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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(SC篇)
第77話
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問題ない……是非ともお願いする。」

「承知。」

クルツの答えを聞いたケビンは頷いた後、”星杯”の紋章が描かれたバッジを構えた。

「―――空の女神の名において聖別されし七耀、ここに在り。」

ケビンが詠唱を始めるとバッジから光が放たれた。

(わわっ……)

(わぁ、キレイ……)

(……これが”法術”………)

(神父だから信仰による”魔術”かと思ったけど、それとはまた違った力を感じるね……)

それを見たエステルは驚き、ティータは興味深そうな表情でバッジを見た。一方プリネは真剣な表情でケビンが持っているバッジを見つめ、リタは小声でプリネに言った。

「識の銀耀、時の黒耀―――その相克をもって彼の者に打ち込まれし楔、ここに抜き取らん……」

ケビンが詠唱を唱え終えると、一際光が大きくなり消えた。

「……ッ……!」

そしてクルツは苦しそうに呻いた。



「大丈夫、クルツさん!?」

その様子を見たエステルは慌てた様子で尋ねた。

「ああ……大丈夫だ……。………………………………霧が晴れたように色々と……思い出してきた……」

「霧が晴れるのに任せてゆっくり心を落ち着けて下さい。その向こうにある暗闇は覗き込んだりせえへんように。」

静かに語るクルツにケビンは説明した。

「ああ……分かった。ふふ、精神的なダメージというのがどういう物か分かったよ……。あれは……私のエゴというわけか。」

「あら、分かります?」

「これでも瞑想などをたしなむ方なのでね……。………………………………」

そしてクルツは少しの間、目を閉じて黙った後、やがて目を開けて答えた。

「……もう大丈夫。必要な情報は思い出せた……」

「ホ、ホント!?」

「ふむ……見事な術だ。」

「ええ。魔術でもなかなかできませんよ。」

「ヘッ、ただの不良神父じゃなかったみてえだな。」

「ふふ……良くやってくれたわね。」

クルツの答えを聞いたエステルは明るい表情をし、ジンとプリネ、アガットは感心し、シェラザードは口元に笑みを浮かべてケビンを賞賛した。

「なはは、どういたしまして。それでクルツさん。必要な情報っちゅうのは?」

「ああ……。”結社”の拠点はヴァレリア湖北西の湖岸……。そこに彼らの研究施設が秘密裏に建造されていた……」

「け、研究施設!?」

「そんな物をいつの間に……」

クルツの話を聞いたエステルとシェラザードは驚いた。

「ヴァレリア湖北西といえば人里離れた場所ですけど……。それでも警備艇による捜索が行われているはずですが……?」

「奴等は特殊な方法で施設を隠しているようでした……。上空にダミー映像を展開して空から
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