外伝〜再会の水竜との契約〜
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たし……ちょっと外で散歩してくるね。夕食までには戻るから。」
「そっか……。遅くなったら、あんたの分は山分けにさせてもらうわよ?」
「あはは、分かってますって。それじゃあ、また後でね。」
そしてエステルは部屋を出ていった。
「あ……。シェラさん、あの……」
「大丈夫よ、ティータちゃん。できれば今はそっとしておいてあげて。」
「もしかして……ヨシュアさんの事ですか?」
ティータが遠慮気味に尋ねた事にシェラザードは頷き、ツーヤは尋ねた。
「「あ……」」
「………………………」
ツーヤの言葉を聞いたクローゼとミントは不安そうな表情で声をあげ、プリネは静かな表情で黙っていた。
「ふふ、よく分かったわね。そういえば、あの時も……こんな風に夕日が綺麗だったわね。」
そしてシェラザードは思い出すかのように呟いた。
〜桟橋〜
「は〜……ほんと綺麗な夕焼けね〜。あの時と同じだわ……」
桟橋まで来たエステルはかつて空賊事件の時に泊まりに来て、その時の情景――夕方に同じ場所でハーモニカで”星の在り処”を吹くヨシュアを思い浮かべた。
「………………………………」
そしてエステルは何を思ったか、ヨシュアから渡されたハーモニカを荷物から取り出した。
「空も水も夕焼けもあの時と同じなのに……。みんなと一緒にいてすごく楽しいのに……。やっぱり……全然違うよね。」
ハーモニカを見ながらエステルは溜息を吐いた。
「あーあ、ダメだな……。自分のペースで追いかけるってせっかく答えを出したのに……。これじゃあ、ヨシュアにも笑われちゃうよね。……そうね。プリネが教えてくれたお蔭で、一度だけ間違わずに吹けたし……。また、練習してみようかな?」
そしてエステルはハーモニカで”星の在り処”を吹き始めた。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
エステルが吹いたハーモニカは間違いはなく、正しい曲だった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜♪
そしてエステルは”星の在り処”を吹き終えた。
「できた…………まあ、プリネほどじゃないけど………(というか、プリネ。なんで、あんなにハーモニカで”星の在り処”を吹く姿が似合っていたのかな………?それにプリネ、初めてこのハーモニカで吹いてくれた時、このハーモニカをまるで自分の物かのように、扱い慣れていたし………)」
”星の在り処”を吹き終えてハーモニカを見つめたエステルは休暇の時、プリネが自分が持っているハーモニカで”星の在り処”を吹いた事を思い出し、首を傾げていたその時
パチパチパチパチパチ……………!
「え……………」
「へへ、い
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ