第74話
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「ふむ、わしの方から帝国のギルドに問い合わせてその辺りの事情を聞いておくか。まあ、『ハーメル』についてはそのくらいにしておくとして……。まずはお前さんたちに今回の報酬を渡すとしよう。」
オリビエの言葉を聞いたエステルは少しの間考えたが気を取り直して言い、ルグランは頷いた後エステル達にそれぞれ報酬を渡し、またミントには推薦状を渡した。
「今回の竜騒ぎは本当にご苦労じゃったな。まさに遊撃士協会の面目躍如といった感じゃぞ。」
「えへへ……そっかな?」
「だが、『実験』そのものは阻止できなかったからな……。あんまり威張れやしねえさ。」
「それに、これで王都以外の都市全てで『実験』が行われたことになるわ。次に”結社”がどう動くか、すぐに見極めないといけないわね。」
ルグランの賞賛の言葉にエステルは照れ、アガットやシェラザードは真剣な表情で答えた。
「それなんじゃが……。お前さんたち、ここらで少しばかり骨休みをせんか?」
「へ……」
「骨休みって……どういうことだ?」
ルグランの提案にエステルは驚き、アガットは尋ねた。
「そのままの言葉じゃよ。ルーアン地方から始まって立て続けに5つの事件じゃ。ここらで休んでおかんと身も心も疲れ果ててしまうぞ。」
「で、でも……」
「また連中が何か起こしたら俺たちが出向く必要がある。オチオチ休んでられねぇと思うんだがな……」
「今回の竜の一件で王国軍の警戒も厳しくなった。その分、こちらに余裕ができたと考えてもよかろう。それに……どうやらクルツたちが目星を付けたらしいのじゃ。」
「ええっ!?」
「目星というと……”身喰らう蛇”の拠点!?」
ルグランの話を聞いたミントは驚き、シェラザードは尋ねた。
「うむ、数日中に確かな情報が入りそうじゃ。もし、連中のアジトが判明すれば一気に忙しくなるに違いない。じゃから休めるうちに休んでおいて欲しいんじゃよ。」
「そっか……」
「ふむ、そういうことならお言葉に甘えさせてもらうべきだろう。コンディションの調整も遊撃士の仕事と言えるからな。」
「確かに……」
「ここいらで軽く一休みも悪くねえか。」
ルグランの話を聞いたエステルは頷き、ジンは納得した表情で言い、シェラザードとアガットはジンの言葉に同意した。
「フッ、いい感じに話がまとまってきたじゃないか。しかし、ご老人。骨休みを勧めるということは何か心当たりがあるのかな?」
「ふぉふぉ。鋭いのう。実は、メイベル市長からいい物を貰っておるんじゃよ。竜事件の報酬とは別にな。」
オリビエの質問にルグランは笑いながら答えた。
「市長さんから……いい物?」
そしてルグランはエステルに
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