第73話
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結果を導き出すこともある。どちらが欠けても今回の事件は解決できなかったと思わぬか?」
「……まあな。あんたらの作戦があったから竜の居場所が分かったわけだし。」
モルガンに尋ねられたアガットは静かに頷いた。
「リシャールの言葉ではないが……オーブメントが発明されてから物と情報の流れは、早く大きくなった。それを効率的に処理するために組織というものは、巨大化しながら細分化されることを余儀なくされている。」
「……軍がその良い例だな。国境師団、飛行艦隊、王室親衛隊、王都警備隊、情報部……」
モルガンの話を続けるようにアガットは例えを上げた。
「うむ……。そしてそれは、時代の流れに対応するための進化と言えよう。そこから抜け落ちるものが少なくないとはいえ……もはや後戻りはできんのだ。」
「………………………………」
「だからおぬしは……おぬしたち遊撃士は我々とは違うやり方で守るべきものを守るといい。」
「……え…………」
そしてモルガンの言葉を聞いたアガットは呆けた。
「互いの守るもののために時には対立し、時には協力し……そうすることで互いを補い、正しくあらんと確かめ合う。それが、わしらの関係の正しい在り方だとは思わぬか?」
「……ヘヘッ、違いない。ま、これからもせいぜい突っ込まさせてもらうからな。覚悟しとけよ?」
「フッ、それはこちらの台詞だ。軽はずみな事をしないよう日頃から心がけておくのだな。」
「クスクス……」
モルガンとアガットのやり取りにティータが微笑んでいたその時
「ほう………遊撃士と王国軍の将………珍しい組み合わせだな。」
なんと、リウイと花束を持ったイリーナ、そして同じように花束を持ったペテレーネとティアがアガット達に近づいて来た。
「なっ………あんた達は……!」
「リ、リウイ皇帝陛下!それにペテレーネ殿にティア殿も………!」
リウイ達の登場にアガットとモルガンは驚いた!
「あ、あのあの。ティアさんはともかく、ロレントにいるみなさんはどうしてこちらに?」
そこにティータが遠慮気味に尋ねた。
「………ボースの復興をしている我が軍の視察だ。……イリーナとペテレーネはその付添だ。それより……まさかお前達が俺達以外にも花を捧げている者達だったとはな………」
ティータの疑問にリウイは静かに答えた後、アガット達を見た。
「それはこっちのセリフだぜ。………他国の……それも皇族や宗教のトップのあんた達がなんで、こんな田舎まで来て毎年花を捧げてくれるんだ?数もあんた達が持っているのでちょうど合うし、毎年俺達以外に花を捧げていたのってあんた達だろ?」
リウイの問いに答えたアガットは尋ねた。そしてアガットの問
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