第72話(5章終了)
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つもりだ。」
レグナートの念話を聞いたエステルは信じられない表情をし、ミントはある事を思い出してツーヤと小声で会話をし、アガットはこの場にいないレーヴェの真意がわからず、考え込んだ。
(そして、『教授』の目的はただ1つ。あの機が私に効くかどうかを見て完成度を確かめたかったのだろう。”輝く環”の”福音”としてな。)
「な……!?」
「か、”輝く環”!?」
「ちょ、ちょっと待って!もしかして”輝く環”がどういう物か知ってるの!?」
レグナートの念話を聞いたアガットとティータは驚き、エステルは血相を変えて尋ねた。、
(………………………………。それは、何処にもないが遍く存在しているものだ。無限の力と叡智と共に絶望を与える存在でもある。それを前に出した時……人は答えを出さなくてはならぬ。)
「へ……」
「フム……どういう意味なのだ?」
レグナートの意味ありげな念話にエステルは首を傾げ、アムドシアスは尋ねたが
(私から言えるのはここまでだ。これ以上の関与は古の盟約により禁じられている。おぬしらを助けることも彼らを止めることもできない。)
レグナートは答えず、翼ををはためかせた。
「わわっ……」
「お、おい!?」
(さらばだ、人の子と異界の者達よ。おぬしらが答えを出した時、私はもう一度姿を現すであろう。その時が来るのを祈っているぞ。)
そしてレグナートは空へ飛び去っていった。
〜ボース地方・上空〜
一方その頃、モルガン、ユリア、ナイアル、ドロシーはアルセイユの艦首にて連絡が来るのを待っていた。
「ずいぶん遅いですねぇ。エステルちゃんたち、大丈夫なのかな〜。」
「まさか、返り討ちにあったんじゃねぇだろうな……」
中々連絡が来ない事にドロシーとナイアルは不安げに呟いた。
「その場合、危機を知らせにジークが戻ってくるはずだ。今は彼らを信じて待つしかない」
「ですがねぇ……」
「………………………………。夕刻まであと1時間……それを過ぎたら突入を開始する。大尉、準備をしておけ。」
「了解しました……」
モルガンの指示にユリアが頷いたその時
(その必要はない。)
突如、4人の頭の中に声が響いた。
「な、なんだぁ!?」
「今のは……!?」
「どこから聞こえたのだ!?」
「あれ〜?なんか大きいのが下から上がってきますよ〜?」
突然の事にナイアル達が驚いている中、ドロシーが何かに気付いた。
「なにっ!?」
すると下から飛んで上がって来たレグナートがアルセイユの前に姿を現した。
(リベールを守る兵たちに告げる。
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