空の王者、謎の男女と老人とクジラ
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いい……?」
「へっああそうね、レウス凄い頑張ってたもんね。いいわよ部屋で休んでて」
「30分位横にならせて貰うよ……」
完全な竜化は身体にそれなりに大きな負荷をかける為、疲労はかなり蓄積している為かフラフラと男部屋に入るとドサリと倒れるようにハンモックに横たわりそのまま目を閉じて疲れに身を任せたまま眠りについた………が
「……えらい揺れてるなおい」
折角いい感じに眠れるかと思いきや船は酷く揺れている。固定されているベットではなくハンモックなせいで揺れは余計に酷く眠れたもんではなかった。まあハンモックが一回転とかしているのに寧ろよく酔いそうになるだけに済んでいるものだ。なんとかハンモックから降りつつ気分を整えていると揺れは収まっていく。外に出るとウソップがメインマストに鉄板を打ち付けていた。
「ったくルフィの野郎船をバキバキにしやがって……!!」
「ウソップ何やってんだ……?」
「ああルフィの野郎がマストへし折ってラブーンの傷口にさしやがったんだよ!!」
「……どういう事だよそれ」
言葉だけ聞くと全く意味が解らない、何故傷口に塩を塗る所では騒ぎではない事をしたのか。話を聞くと額の傷が開いた部分を塞ごうとしたのだろうが、寧ろさらに傷口が開きそうだ。取りあえず接岸されている岬へと上がるとそこにはラブーンの額になんとも歪んでぐちゃぐちゃな麦わら海賊団のマークが描かれており、それを描いたと思われるルフィはそれを見ながら満足げに見上げていた。
「おいおいルフィ……なんだ次の仲間はそのクジラかよ……?」
「おうレウス!どだ俺とクジラの戦いの約束だ!」
「……?ああうん……いいんじゃね?」
「だろ〜!!」
もう面倒臭くなったのか適当に答えると満足げに笑うルフィ。酔いが取れずにフラフラしていると椅子に座って海図を広げて航海計画を立てていたと思われるナミが大声を上げた。
「コ、コンパスが壊れちゃった……!!方角を示さない……!!」
「お前たちは如何やら本当に何も知らずに来たらしいな、命でも捨てに来たのか?」
ぐるぐると針を回し続けているコンパスを見て面白がっている一同を見つつ呆れているクロッカス。自分たちの反応は偉大なる航路の恐ろしさを全く理解している証拠になっているからだ。
「偉大なる航路の島々の多くは磁気を帯びる鉱物を多く含む為に航路全域に異常をきたしている。更に波や風に恒常性は一切なく出鱈目だ。この海では一切の常識が通用しないという意味がそれだ」
「方角を知る術も無くて風も波も出鱈目……知らなかったわ、皆ドンマイ!!」
「いやドンマイじゃねえよ!?」
「そんな偉大なる航路を航海するには『記録指針』が必要となる」
記録指針。偉大なる航路専用のコンパスのような物で、それ
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