君の来た場所
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いってさ〜」
「丁度ラハールさんがギルドに来ていたので、一緒に連れてきてもらったんです」
指示された通りのことを簡潔に伝える。それでグレイさんとルーシィさんが申し訳なさそうな顔をしていたけど、たぶん二人も苦労した側の人だと思うから、気にしなくていいと思う。
「探索依頼というのなら、そちらで知ってることはすべて教えてもらえると助かるのだが」
突然姿を現した正体不明の島。そんなところに行くのなら、当然心の準備も必要だ。なので、エルザさんはラハールさんに鋭い視線を飛ばしながら情報の提供を求める。
「評議院の判断はこうだ。あの島は危険だ」
「危険?」
何が危険なのか、さっぱりわからないナツさんたちは島の方へと向き直る。
「おい、ケモケモ?」
「クルルル」
ナツさんの足元で島の方をずっと見つめている黒いモコモコ毛をした動物?であるケモケモ。彼のその真剣な眼差しは、何かを思い出そうとしているかのような、そんな印象を俺たちに与えたのだった。
「はい、トロイア完了ですよ」
「ありがとな」
「サンキュー、ウェンディ」
評議院が保有する船へと乗り込み、謎の島へと向かっている俺たち。その船は当然乗り物であるため、酔いやすいウェンディ以外の滅竜魔導士たちは先ほどまでグロッキーだったのだが、先ほど彼女に酔い止めの魔法をかけてもらい、何とか元の状態に戻ったのである。
「それで?一体何が危険なんだ?」
気を取り直してナツさんがラハールさんに展望台での話の続きを聞く。
「あの島には、正体不明の生体反応がある。人か動物かもわからない、謎の反応がな。わずか数日前に現れた島にだ」
「そりゃあ確かにヤバイ感じだな」
「何かの生息地ってことなのかな?」
正体不明の島に謎の生体反応。聞いただけでも危険な匂いしかしない。
「それで探索を?」
「うむ。接岸後、私は指揮官として船に残る。上陸後、何かあったら信号弾を」
「わかった」
ラハールさんからエルザさんに信号弾が渡される。果たしてあの島に何がいるのか、不安を抱きながら、俺たちは島へと上陸した。島へと降り立つと、またしてもおかしな点が俺たちの目に飛び込んでくる。
「最近できた島に、なんで道があるんだ?」
たくさんの木々が生い茂る森の中、草などが一切生えていない土の道があるのだ。最近できた島に、そんなものがあるのか不思議でたまらない。
「この島には昔人が住んでいて、一回沈んじゃったってことじゃないかしら?」
「んで、また突然浮き上がってきたってわけだ」
ルーシィさんとグレイさんがそう推測を述べる。でも、それもなんかおかしいように感じるのは
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