暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
君の来た場所
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「あれ?シリル今来たの?」

マックスさんたちに制裁を加え終わり、ギルドの中に入るとシャルルとセシリーとお話ししていたウェンディがこちらに気付く。外はすでに夕暮れ時、普通なら朝のうちにギルドに来て依頼やら雑談やらをしているのが普通だから、こんな時間に今日初めて顔を見せた俺に違和感を覚えているみたい。

「うん。ちょっと色々あってね」

ウェンディの隣に腰掛けながらいつも通りの笑顔で返す。返り血もさっき洗い流して来たことだし、俺が何をしていたかなんてわかるはずがないだろう。

「あらシリル。ポケットから何か見えてるわよ?」
「ホントだ〜!!何それ?」

突然シャルルとセシリーが俺のズボンのポケットを指差しそういう。

「あ・・・これはその・・・」

慌ててそのポケットから見えているものを隠す。その行動で何かを感じたのか、天空の少女と猫たちはジト目でこちらをずっと見ている。

「ねぇ、何を隠してるの?」
「な・・・何でもないよ(汗)」

変な汗をかきながら首をブンブンと振って何もないことをアピールする。だが、その行動があまりにも不自然だったようで、ますます三人の目はきついものになっていく。

「シリルが自分で言わないなら・・・」

ウェンディは席から立ち上がると、座っている俺を見下ろす。

「力ずくで見せてもらうよ!!」
「ひゃっ!!」

彼女は立ち上がった位置から動けないようにと俺のことをソファ型の椅子に押し倒してくる。その時に大きな音がしたため、ギルドの人たちが一斉にこちらを向いていたのだが、ウェンディは全く気づいてないようである。

「ちょっとウェンディ!!逆逆!!」
「な・・・何が!?」

上に天竜が乗り下に水竜がされるがままの形になっている現在。本来なら逆なのではないかと勝手に思ったのだが、意味がわからず少女は首を傾げるだけである。

「ポケットには何が入ってるのかな?」

気を取り直してズボンのポケットの中に手を忍ばせていくウェンディ。

「あはははは!!く!!くすぐったい!!」

ただしポケットから俺が隠しているものを取り出そうとしている彼女の手が、その中で動き回っているせいで、耐えきれなくなった俺は笑うことしかできない。

「我慢して!!隠してるシリルが悪いんだから!!」
「だから何も隠してないって!!」

ウソだ。本当はポケットにはあるものが隠されている。だけど、それはウェンディには絶対に見られてはいけないものなので、なんとか阻止したい。
上に乗る少女を退けようとあの手この手を使ってみるが、よほどポケットの中身が気になるらしく、いっこうに退かせられる雰囲気がない。

「やっと取れた!!」
「あ・・・」

そしてついに、ポケットから数枚の写真
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