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ソードアート・オンライン〜隻腕の大剣使い〜
第38話友情のゲンコツ
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「当たり前や」

「顔面殴ると見せ掛けてゲンコツしたお前に拒否権はないぞ」

「ごめんなさい、私もそれに賛成だから顔に・・・」

まあ仕方ないけどよ、痛ェなこれ。オレ完全に同じ所に拳が来ると思ってたーーー

「まぁとにかく、これで・・・」

「!」

オレの目の前に弾が手を差し伸べた。つまりコイツらはオレを、お互いをーーー

「これで許そう!」

「お互いに恨みっこなしだ」

「仲直りや!」

「また・・・友達になろう?」

オレはーーー奇跡を見てるのかもしれない。絶対に叶うはずもない再会が目の前で叶い、お互いを確かめ合った。また友達に、そんなのーーー

「とっくの昔にもうなってるよっ!!」

オレは弾の手を握り、失った物を取り戻した。

「みんな、さっきの話聞いてたか?」

「全部聞こえたよ、竜くん」

「《アミュスフィア》とALO、持ってるか?」

「おう!オレ達みんなALOプレイヤーだ!」

「手伝ってくれるか?」

「当たり前や!未来がいなかったら、人生が一気につまんなくなりそうや!」

「弾、お前は絶対に来い。未来は・・・」

「絶対取り戻す」

『決まり!』

翼、弾、かんな、亜利沙はみんなALOプレイヤーだった。オレは家にある《アミュスフィア》とALOを貰ってログインしよう。あとはキリトが来るかどうかーーー

「エギル、このソフト貰って行っていいか?」

「構わんが・・・お前ら全員行く気なのか?」

「確かめないと・・・俺も連れて行ってくれ」

ーーーくだらない心配だったな。

「オレからも頼む、キリトも連れてってくれ。コイツ、ビーターなんて名乗ってたけど・・・」

「分かってるよ」

「友達なんだろ?」

「アンタが悪い奴と友達になるなんて、ある訳ないやん」

「行く所も目的も同じなんです。よろしくお願いします、キリトさん」

「《リトルギガント》・・・ありがとう」

キリトもアスナさんの事がある。ダメだと言われても絶対に行くはずだ。ビーターっていう悪名はコイツらも知ってる。受け入れてくれるか心配だったけどーーーみんな、キリトの事を悪く思わないでくれててよかった。

「オレ達はあの世界で生きてきた。時間とか、いつ帰還したとか関係ねぇ。オレ達は命懸けの戦いを知ってる・・・」

「あぁ、そうだよなライリュウ・・・」

これはオレとキリト、二人が初めて無意識ではなく、重ねた言葉だーーー

『死んでもいいゲームなんてヌルすぎるぜ!!』

そう叫び、オレ達全員はテーブルに乗っていた各自の飲み物を飲み干し立ち上がる。キリトはまだ《ナーヴギア》を持っているからそれで入るらしい。《アミュスフィア》
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