第38話友情のゲンコツ
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Oの「どスキル制」とは、SAOのようにレベルは存在しないシステムで、各種スキルが反復使用で上昇するだけで、戦闘はプレイヤーの運動能力に依存するらしい。基本システムのアシストが存在しない、謂わばソードスキルなし魔法ありのSAOと言ってもいい。このゲームが今大人気らしい、その理由はーーー
「飛べるからだそうだ」
「飛べる?」
「妖精だから羽がある、って事か」
フライトエンジンとやらを搭載していて、慣れると自由に飛び回れるシステムになっている。昨日は全く興味なかったけど、確かにこれは面白そうだな。大人気なのもよく分かるーーー
「相当難しいらしい」
「そりゃそうさ。人間には存在しない羽を操るんだ!」
「背中の筋肉を動かすのか・・・?」
完全にゲーマー談義に入ってしまったオレとキリトをエギルが咳払いをして、本題に戻す。
「・・・で、大人気ゲームがアスナと何の関係があるんだよ?」
キリトの質問に対し、エギルが例の写真と他にもう一枚の写真をオレ達の前に出してきた。
「どう思う?」
「・・・似てる、アスナに」
「偶然にしては出来すぎだよな・・・」
「やっぱりそう思うか」
「早く教えてくれ、これはどこなんだ!?」
「ゲームの中だよ。《アルヴヘイム・オンライン》のだ」
この写真は《アルヴヘイム・オンライン》ーーーALOで撮られた物らしく、その世界の中心に存在する《世界樹》という大きな樹の上で偶然見つかった物だそうだ。
《世界樹》の上には伝説の城が存在し、プレイヤーは九つの妖精種族に分かれて、どの種族が最初に城に辿り着けるかを競うらしい。
「飛んで行けばいいじゃないか」
「それじゃ面白くねぇだろ、滞空時間があるんだろ?」
「あぁ、だから無限には飛べならしい。でだ、体格順に五人のプレイヤーが肩車して、ロケット式に飛んでみた」
「・・・なるほどね、バカだけど頭いいな」
「あぁ、頭いいけどバカだな」
その作戦を実行してみたが、結局《世界樹》の一番下の枝にすら届かなかったそうだ。でもその作戦は結果的にオレ達の手助けになった。その五人で肩車ロケット作戦で何枚か写真を撮影したその中の一枚の鳥籠の写真、ソレを解像度ギリギリまで引き伸ばしたのがーーーこの目の前にある写真。
NPCだと思うがかなり怪しい。現実世界の人物のモデルにして作ったNPCだとしても、いくらなんでもアスナさんと瓜二つってのはピンポイントすぎる。
「でも、何でアスナがこんな所に・・・」
「そのゲームを作った企業名、見てみろよ」
オレはキリトにALOのパッケージに書かれている企業名を見せる。これはアスナさんが絡んでいると言われても信じられる名前だ。「レクト」ーーーその名前を
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