第38話友情のゲンコツ
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今オレは東京の御徒町にある「ダイシー・カフェ」に向かっている。そこはオレと一緒にSAOを生き抜いた戦友、エギルがマスターをしている店だ。エギルの本名はアンドリュー・ギルバート・ミルズといって、長ったらしい名前なので引き続きエギルと読んでいる。ここには恐らくアイツもーーーやっぱり来たか。
ファーがあしらってある黒いジャンパーに黒いジーンズ、背中に剣がないという所以外はほぼ違和感のない見馴れた男。そうーーー
「ひさしぶりだなキリト・・・いや、桐ヶ谷和人」
「そうだなライリュウ・・・神鳴竜」
SAO時代の戦友であり親友、《黒の剣士》キリトこと桐ヶ谷和人。SAO時より少し髪が短い気がするけど、きっと二年の間にビックリするくらい髪が伸びてたんだろうな。オレもそうだったから分からなくもない。
オレ達は軽く話し合い、エギルの店に入った。そこには言うまでもなく、ガタイのいい色黒の外国人男性、エギルがカウンターでグラスを拭いていた。他にもオレ達と同年代の男二人と女二人の集団がいたーーーん?あの四人組もしかして、いや、まさか、そんな訳ーーーないと思ったけどあるな。オレを見た瞬間急に取り乱したもん。
「おう、早かったな」
「珍しいな、お客がいるなんて」
「そっとしといてやれよ和人」
エギルの店は雰囲気的に昼間は入りにくそうな店だからな、昼間は滅多にお客さんが来ない事がよくある。エギル曰く、「夜は繁盛してる」らしい。とりあえずエギルの前のカウンター席にキリトと並んで座る。さて、本題に入ろうーーー
「で、例の写真はどういう事なんだ?」
「キリトならともかく、何でオレにもあの写真を送ったんだ?」
キリトのーーー和人の発言から始まり、呼び出された理由はオレと同じだという事が分かる。今朝送られてきた例のーーー大きな鳥籠に閉じ込められているアスナさんに瓜二つの女性の写真。
ちょっと長い話になるがーーーとエギルは言って、カウンターテーブルでオレ達の前に滑らせて何かを渡してきたーーーって、コレ!
「《アルヴヘイム・オンライン》!?」
「ライリュウは知ってたのか」
「何だそれ?」
「北欧神話をモチーフにしたVRMMORPG、《アルヴヘイム・オンライン》。ウチの嘘ベタな両親がオレに隠してたゲームだ。細かい内容は知らないけど・・・」
エギル曰く、《ナーヴギア》の後継機、《アミュスフィア》対応のゲームだそうだ。ちなみに、《アルヴヘイム》というのは北欧神話に登場する妖精の国という意味らしい。
「妖精の国か・・・まったり系か?」
「まったりってのはちょっとヤだな〜・・・」
「そうでもないらしいぜ。「どスキル制」、「プレイヤースキル重視」、「PK推奨」」
『「どスキル制」?』
AL
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