第2章:異分子の排除
第25話「事件後」
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れで、どこまでやれるか試したのかもしれん。」
桜の意見に千冬は考え込む。
実際は、束と桜が一夏を絶望させようと画策しただけなのだが。
「...ふむ。確かにそうかもしれんな。まぁ、後は私達で考える。」
「あ、そうそう。言ってなかったけど鳳の洗脳は解いておいたぞ。」
「ああ。秋十から一応聞いておいた。」
そこで話は途切れ、千冬は少し考える。
「(...桜はそう言うが...本当にそうなのか?...どうもこいつとあいつが頭にチラついて仕方がない...。)」
今回の事件について思考を巡らす千冬だが、どうしても脳裏に桜と束が思い浮かぶらしく、上手く考えられなかった。
「(...いや、もしかしたら束の仕業でもおかしくない。...無人機四機を嗾けるなぞ、あいつかこいつぐらいにしかできんからな。)」
...実際の所、千冬の考えは大いに当たっている。
だが、千冬はそれは一つの可能性として取って置き、他の可能性を考えた。
「...で、そろそろ行っていいか?」
桜は話はもういいのかと思い、千冬にそう聞く。
「いや、ダメだ。」
「...理由は?」
しかし、拒否されたため、今度は訳を聞く。
「私達と共にコアを解析してもらう。いいな?」
「...どうせ断っても連れてくんだろ?一応、生徒という立場なんだから、そんな機密事項だらけな場所に言ってもサポートぐらいしかしないぞ?」
「ああ。それでいい。」
そう言って、二人は山田先生のいる所へと向かっていった。
「鈴!」
「っ.....。」
一夏は、鈴の名を呼びながら保健室の扉を開け放った。
その際、鈴は顔を顰めていたのだが、それに気づかず一夏は鈴に駆け寄る。
「大丈夫か?心配したぞ?」
「(...秋十...。)」
あからさまに心配するように声をかけてくる一夏を無視し、鈴は後から入ってきていた秋十を気まずげに見ていた。
「.....ねぇ、ちょっと秋十と二人きりにしてくれない?」
「は..?なんでだ?」
「...言っておきたい事があるのよ。」
秋十の名前を出した事で少し顔を顰める一夏に構わず、鈴は皆にそう言う。
「別に二人きりにならなくたって...。」
「はいはい。他の人には聞かれたくないから二人きりになるんでしょー?だったらお邪魔な人達は出ましょうねー。」
引き下がろうとしない一夏を、マドカが押すように追い出す。
他の皆も鈴の事が心配であったが、同じように出て行った。
「(....ガンバッ!)」
「っ....!」
マドカが出て行く間際で、鈴に向かってウイ
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