第2章:異分子の排除
第25話「事件後」
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意志はちゃんと汲み取っていたんだなと思いつつ、これでも緩い方なのだと、秋十は少し引き気味に驚く。
「...だが、織斑と篠ノ之!織斑に関しては最初の行動はよかった。一時的で危険とはいえ、生徒たちを護っていたのだからな。...だが、なぜあそこまで全てを危険に回すような真似をした!」
一転、千冬は怒鳴るように一夏と箒にそう言った。
「っ....。」
「わ、私は一夏に喝を入れようと...。」
「あんなの、喝でもなんでもないよ。...桜さんがいなければ、死人が出ていたよ?篠ノ之箒と言う、死人がさ。」
「っ...!」
一夏は俯き、箒は反論しようとしてマドカに否定される。
「...篠咲妹はそう言っているが、それだけではない。...放送室には避難誘導をしていた生徒がいたのだ。それを篠ノ之はあろうことか気絶させて占拠したのだ。...相応の罰が必要だ。」
「なっ...!?何をしてくれてますの!?」
他の人は知らなかった事実を千冬はその場でいい、セシリアはその事実に怒る。
声に出してはいないが、それはその場にいる全員が同じように怒っていた。
「....そういう訳だ。なので、織斑には反省文20枚。篠ノ之に至っては反省文30枚と一週間の自室謹慎を言い渡す。」
「「なっ....!?」」
“なぜそんな目に遭わなければならない”と言いたげに驚く二人。
「あ、あいつは...あいつはどうなんだよ!」
「あいつ?...あぁ、篠咲兄の事か。」
「あ、そう言えばなんで桜さんは席を外してもよかったんですか?」
桜抜きでいいとも言われたが、理由までは知らないので、秋十は千冬に聞く。
「....あいつは、個別で聞かねばならん事があるからな。」
「「...あー...。」」
なんとなく、千冬の事はよく分かっている秋十とマドカは察する。
「...あの人、容姿ばかりか行動も束さんに似てるもんね...。」
「まったく...あいつが二人に増えたみたいで頭が痛くなる...。」
眉間を指で押さえながら、千冬はそう言う。
「あの...私達は特にないんですか?」
「エーベルヴァインと更識は三年が手こずっていたロックの解除を成し遂げただけだからな。...ただ、あの通信機については学園に伝えておくように。」
「あ、はい。分かりました。」
ユーリ達は自分達には反省文がないのだと、少しばかり安堵する。
「おーい、鳳が目を覚ましたぞ。」
「あ、桜さん。」
そこで、桜が鈴の所から戻ってきた。
「...行ってきな、秋十君。皆も、心配なら見舞いに行ってきなよ。」
「だが、この事件については口外しない事。
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