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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第六十九話 運、不運
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持つ人間が必要なのだ。その上で俺とラインハルトを競い合わせようとするだろうな。
つまりラインハルトの失脚は難しいということか、運が無いな。ミュッケンベルガーも俺も運がない。そしてラインハルトの運の良さには嫌になる。不公平も極まるだろう。ケンプたちを抜擢したのも結局はあの男のために司令官を準備したようなものか。馬鹿馬鹿しくてやってられんな。
あの男の下で働く……俺に耐えられるだろうか、そしてあの男も耐えられるだろうか。難しいな、何処かで必ずぶつかるだろう……。リップシュタットまでだな。それが終わったら退役する。少なくとも共通の大きな敵がいる内は、何とか協力できるだろう。気休めにもならんがそう信じて生きるしかない……。
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