フェアリィ・ダンス編
第37話目覚めぬ家族
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の後どうなったか知っているかい?」
「・・・解散したそうだな」
《ナーヴギア》および《ソードアート・オンライン》の開発費に加えて、SAO事件の保障で莫大な負債を抱えた事で「アーガス社」は消滅。そしてーーー
「SAOサーバーの維持を委託されたのが、結城彰三氏がCEOを勤める総合電子機器メーカー・・・「レクト」だ」
それに加えて、須郷はフルダイブ技術研究部門に属している。つまりーーー
「明日奈の命は、この僕が維持していると言っていい。それと同時に・・・」
須郷はアスナさんの命を握っている。それだけじゃなく、須郷は顔をオレの耳に近づけ、そっと、こう耳打ちしたーーー
「未だ覚醒していないSAO未生還者、そしてその中の一人・・・君の妹さんの命も僕が維持している」
「ッ!?」
未来の命をどうしようか、須郷はそれを好きに出来る立場にいる。
「先ほど言った通り、式は1月26日、明日奈の病室で行う。大安吉日でないのが残念だが、友引だから君やキリトくんにも招待状を送ってやるよ」
色々ありすぎて、そんな情報どうでもよく聞こえちまうよ。そう言って須郷はこの墓地を後にする。
「・・・待てよ、橘さん」
オレは須郷の後を追おうと歩き出した橘さんを呼び止める。この人、どうしてあんな奴にーーー
「私には私の目的があります。それを果たすためには恐らく、いえ、きっと・・・」
彼女はオレが考えていた事を読んでいたかのように答え、オレに何かを差し出した。それはーーー
「メモリーカード?」
「それでは、またお会いする時まで・・・」
彼女もそれだけ言い残し、須郷を追って歩き出した。
須郷伸之、橘雪乃、望まぬ結婚をさせられるアスナさんと、それを知る事になるかもしれないキリト、目覚めぬ未来、そして渡されたメモリーカード。オレにーーー
「オレにどうしろってんだよ・・・」
2025年1月20日
今朝、オレのパソコンにメールが届いた。差出人はオレと同じSAO生還者、エギル。そのメールには一枚の写真データが添付されていた。それは、金色の大きな鳥籠。その中にはーーー
「アスナさん・・・?」
彼女にそっくりな女性が入ってーーー閉じ込められていた。
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