フェアリィ・ダンス編
第37話目覚めぬ家族
[2/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
。オレはSAOに入る前に通り魔事件(SAOにいる間に犯人は捕まったらしい)に遭遇し、左腕を見事に持ってかれた。それでSAOにいる間に龍星が開発した新薬で左腕が再生され、今では隻腕ではなくなっている。ここで一つ問題なのが、オレの左腕に投与された新薬には過度のドーピング作用があり、とてつもない馬鹿力になるという事。その効果は、今「あ〜ん」と口を大きく開いている気持ち悪いメガネのオッサンに投げ渡したリンゴがーーー
ベチャッ
「おわあぁぁぁぁぁ!?リンゴが空中でリンゴのすりおろしになったーーー!!」
「まあ!パパの顔がリンゴまみれに!!」
ドーピングなんてレベルじゃねぇだろ。左手で投げ渡したリンゴが空気摩擦で赤い皮がなくなり、あっという間にすりおろしになったぞ。
これが新薬の最大の副作用、投げた物が原形をとどめる事が出来ないレベルのドーピング。実は歩行のリハビリの最中に鉄製の手すりを握り潰してしまった事もあった。でもこれは力の制御を覚えれば日常生活に悪い影響はないらしい。後々ゆっくり覚えればいいが、少し心配だなぁーーー
「ん?そういえば父さん一昨日タンスに何か入れてたよな?アレなんなんだ?」
「えっ!?ああ、アレは・・・アハハハ・・・」
ーーーやけに怪しいな。あの時やたら挙動不審だったし、母さんに見つかるとヤバイ物っていうよりオレに見つかるとヤバイ物って感じだった。しかも少し大きめの包みだったしーーー
「・・・何か隠してんだろ?」
「まあ・・・ゲーム?・・・っスかね?ちょっわかんないっスけど・・・ま・・・まぁ・・・細かい事は?良んじゃない?的な?」
「そっ・・・そーそー!ゲームよきっと・・・人には絶対出来ない事が出来て・・・あっ違う出来ない事じゃない!人には出来ない事が出来るなんて私知らないから!」
「相変わらず嘘ヘタだなオイ。何隠してんだ?」
『あー!あー!りゅーちゃんタンマ!!』
昔からオレの両親は嘘が超ヘタクソだ。全く知らない人でもここまでの態度を見せられたら一発で嘘だと見破れるだろう。さーて、オレに内緒で何をしてたんだ?
オレは例のタンスを開き、中を漁り始めた。その中に大きな包みがあった。これだな、父さんが隠してた物は。その包みのセロテープを剥がし、包装紙を開くとーーー謎のリング状の物体があった。名前はーーー
「《アミュスフィア》?」
全く聞いた事がない名前だった。こんな物を父さんと母さんが揃って隠す必要があるのか、この《アミュスフィア》すら知らないオレには分からない。何でか「今度こそ安全」ってのも書いてあるしーーー他にも小さな包みがあるな。その包装紙も開いてみたら、確かにゲームらしき物のパッケージもあった。それの名前はーーー《ALfheimonlne》?
「
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ