第十九話 姫殿下は、脅威を知る
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ておこう。下手に帝国式の交渉でもしてみろ。アカツキ帝国軍は帝国領土の全てを草木も残さずに破壊する。アカツキ帝国の寛大な処置がなければ、帝国など簡単に吹き飛ぶような国だという事を忘れるな」
それは帝国は強者ではない。ファルマート大陸という井の中の蛙でしかなかっという事実を突きつけたような内容であったが、ピニャはアナが言った言葉に対して違うと強い口調で返す事は出来なかった。
ーーー。
そして翌日。現在、島田は宮本、クリストフ、アナを連れて自衛隊が使用する飛行場にいた。更に自衛隊側から伊丹、栗林、富田の三人も同行しており、ファルマート大陸組からはピニャ、ボーゼス、パナッシュ、レレイ、テュカ、ロウリィである。島田が今回の本国招集に参加する理由も、ピニャが島田の事を知っている為に、知らない人間に警護されるより顔見知りなら少しは安心できるという理由から警護の目的で同行しており、自衛隊側で伊丹がいるのは、主にお偉方からの希望からである。
伊丹が書いたアカツキ帝国に関するレポートが的を得ているので、首脳会議にて伊丹をオブザーバーとして参加させるべきとの通達があり、同行する羽目になった。これは伊丹は知らない事だが、伊丹レポートが的を得ていたことから本気で転生者や未来人に対する対策の為に、転生系で書物化に成功した人気ネット小説家に対して非公式で対策書を外務省が依頼したという。
「何で俺が外交の手伝いを……」
「しょうがないだろ。この手の事で深く詳しい奴が特地でお前さんしかいなんだよ」
伊丹が落ち込んでいるに対して柳田は苦笑い気味でそう言うのであった。実際に柳田も本気で外務省が転生系に詳しい小説家に対して対策書を依頼するなど思ってもいなかったので、伊丹の影響力がここまで浸透するとは想定外であったのだから。
「まあ、そんな落ち込むな。アカツキ帝国のアニメや漫画を沢山購入できるように自由時間を貰えるように上に言ってやるから」
「うう、ありがとうございます。島田大尉!」
そんな事を知らない島田は伊丹を慰める形でアカツキ帝国を案内してやると約束する島田であった。ちなみにロウリィが参加するのも、ファルマート大陸には沢山の神が存在しており、人間教のような絶対唯一の神など存在しない事をアピールして、一神教に対する精神的なダメージを狙う意味もあった。そしてピニャとは違う意味でVIPなロウリィの要望を聞くために、レレイとテュカの同行を認めたのであった。
こうして全員が揃い、アカツキ帝国が要したジャンボジェット機を飛行場に到着する。ファルマート大陸出身者は、初めて見るジャンボ機に驚く。こうして全員を乗せたジャンボ機はアカツキ帝国に向けて飛び立つのであった。
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