第五十二話 井上大佐!バイオリン重いぞ!!その七
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「彼は違うな」
「はい、人妻さんや彼氏持ちに手を出さないのは一緒ですけれど」
「あの人は人として間違ったことはしないですからね」
「そのことを考えますと」
「あの人は只の遊び人ですね」
「筋の通ったな、しかしだ」
それでもというのだ。
「私は違う」
「奥さんもですか」
「とことん悦ばせたんですね」
「そしてそのうえで納得させている」
「そのハーレム生活をですね」
「そうだ、私の体力と技を全て使ってだ」
その高校卒業までに三百人斬りを達成したものでだ。
「納得させた」
「ううん、凄いですね」
「奥さんを納得させるにはですか」
「そこまでする」
「それだけしないと駄目なんですね」
「さもないとだ」
若し自分のハーレム生活を奥さんに納得させられないと。
「火曜サスペンス劇場になる」
「刺殺されて、ですね」
「そしてですね」
「死体は埋められる」
「そうなるんですね」
「そして死んでから色々と言われる」
捜査の過程でだ。
「女性関係が派手だの言われてだ」
「ラストに自分を殺した相手の涙の告白ですね」
「警察なり何なりに殺した真相を言われて一旦開き直って」
「それで証拠を突き付けられて告白」
「後は警察に連れて行かれてラストシーンですね」
「そうなる」
事件の被害者としてというのだ。
「君達もな」
「それじゃあですね」
「そうした事態を避ける為にも」
「まずは奥さんを納得させる」
「それからですか」
「ちなみに八条荘の方は奥さんは逃げたという設定になっている」
悪田部は他作品のことをさらに話した。
「そう、設定だ」
「これからはですね」
「どうなるかわからない」
「実は、ってこともですね」
「あるんですね」
「そうだ、その辺りは連載終了までにはっきりする」
八条荘のストーリーが進むにつれて次第にそうなっていってだ。
「ちなみにあの作品の主人公は二十四人のヒロインと頼りになる執事さん、そしてシェフの人達と一緒に立派な洋館に住んでいる」
「俺達と違いますね」
「あの主人公いい生活してますよね」
「お給料は俺達ももらってますけれど」
「あっちはもう勝ち組過ぎますね」
「そうだな、これが格差だ」
同じ作者の作品であってもだ。
「同じ作者が書いた作品、キャラクターでも違うのだ」
「扱いとか境遇がですね」
「全然違うんですね」
「露骨な差別化だ」
まさにそれだというのだ。
「あえてそうしている」
「この作品はそうした作品で」
「そして俺達はそうしたキャラ」
「そういうことですね」
「つまりは」
「そういうことだ」
まさにその通りだというのだった。
「君達は最後までそうした扱いでだ」
「この作品もですね」
「ぞんざいなまま
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ