第65話
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す。プリネ姫もボースやラヴェンヌ村の被害をご覧になったでしょう。これは最早、戦争と言っても過言ではありますまい。現在は先ほどジークより来たクローディア姫の緊急の連絡――イーリュン教の信者達と彼らを守るメンフィル兵の受け入れ、そして復興の為のメンフィル兵の派遣の受け入れしかできません。」
「………そうですね。 クローディア姫とは竜の対処に関してはまだ話し合っていませんし、将軍のおっしゃる通り現在はリベール国内の問題ですし、さすがに竜が相手となると本格的な”軍団”を出撃させる必要がありますから、私には”軍団”を出撃させる権限はありませんから、権限を持つお父様かシルヴァンお兄様がアリシア女王と話し合う必要がありますね。」
モルガンに言われたプリネは静かに頷いて答えた。
「餅は餅屋とも言う。戦争ならば我々プロに任せておくがいい。お前たちは、そうだな……『身喰らう蛇』の拠点捜索に集中してもらうと助かる。」
「で、でも……!」
「……ざけんな………」
モルガンの言葉にエステルが反論しようとしたその時、怪我の手当てをされていたアガットが足を引きずりながらモルガンに近づいて来た。
「アガット……!?」
「ア、アガットさん!手当てしたばかりだから無理しちゃダメですよ〜!」
アガットを見たエステルは驚き、手当てをしていたティータは慌ててアガットに駆け寄った。
「………………………………」
「……おぬしは……『重剣』のアガットと言ったか。威勢のいい若手遊撃士だとカシウスから聞いたことがある。」
アガットの睨みを気にせず、モルガンは言った。
「オッサンの事はどうでもいい……。なあ……将軍閣下よ……。餅は餅屋……戦争はプロに任せろだと……?そりゃ……本気で言ってんのか?」
「……無論、本気だが。人を守るだけの遊撃士と違って我々は国を守らねばならん。この場合、国とは民と国土の両方を指している。それができるのは軍だけだ。」
「クク……民と国土を守るか……」
モルガンの話を聞いたアガットは低い声で笑った後、そして!
「笑わせるんじゃねええッ!!!」
「ぐっ……」
突如、モルガンの襟首を掴み、怒鳴った!
「ちょ、ちょっと!?」
「ア、アガットさん!?」
「いつもいつも!てめえらは間に合わねえ!でかい図体を素早く動かせず!足並みを揃えることばかり考えて!命令なしじゃあ何もできず!守れるはずのものを守れねえ!今回も!10年前の戦争でもなあッ!!」
慌てているエステル達を気にせず、アガットは怒鳴った。
「!!もしやおぬし、あの時の……」
アガットの言葉を聞いたモルガンは驚きの表情でアガットを見た。
「テメエらもだ!何が”聖女”、”大
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