第60話
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「フフ………あの件はリフィアお姉様の提案ですから、私は特に何もしていませんよ。」
メイベルの言葉にプリネは上品に笑いながら謙遜した。
「それでもプリネ姫のお蔭でもあるのですから、謙遜する事はありませんわ。クローゼは……もう休暇に入ったのかしら?」
「いえ、実は一足先に休学にさせて頂いたんです。メイベル先輩とリラさんもお元気そうで何よりです。」
「メイベル……先輩?」
クローゼのメイベルに対する呼び方にエステルは首を傾げた。
「あ、王立学園の先輩でいらっしゃるんです。」
「ふふ、公の場以外では威張らせてもらってるわけですわ。」
「あはは、そうなんだ。」
クローゼとメイベルの意外な関係を知ったエステルは苦笑した。
「それと……アガット・クロスナーさん。お久しぶりですわね。」
「……まあな。」
メイベルに挨拶をされたアガットは複雑そうな表情で答えた。
「あれ、アガットって市長さんと顔見知りだったの?」
「何度か依頼を通じてお世話になっていますわ。それと10年前に……」
「おい……嬢さん。」
エステルに説明したメイベルがある事を説明しようとした時、アガットが制止の声を出した。
「……失礼しました。今日のところは、皆さんがいらっしゃったと聞いたので挨拶に伺わせていただいたのです。聞けば、王国全土を騒がす国際犯罪組織を追ってらっしゃるのだとか?」
「こ、国際犯罪組織……」
「少し雰囲気は違うけれど、そう思ってくれて構わないわ。」
結社の呼び方にエステルは弱冠驚き、シェラザードは真剣な表情で頷いた。
「ボース市としても犯罪組織の暗躍は他人事ではありません。可能な限りの協力をさせて頂きますわ。」
「うん、その時はよろしくお願いします。」
「フン……ま、せいぜい期待してるぜ。」
「では、わたくしたちはこれで失礼させていただきます。何かありましたら市長邸までいらしてくださいね。」
「……失礼します。」
そしてメイベルとリラはギルドを出て行った。
「やれやれ、アガット。お前さん、もう少し愛想良くはできんのか?」
メイベル達が出て行った後、ルグランは溜息を吐いてアガットに指摘した。
「悪いが、これが地でね。サービス業じゃねえんだ。その辺は勘弁してもらうぜ。」
「うーん、確かにアガットって誰に対しても横柄だけど……それでも対応そのものは割と丁寧な感じがするのよね。でも、さっきの市長さんには素っ気なく感じたんだけど。」
「それとクーデターの時、ティアさんを睨んでいたよね?なんで??ティアさん、凄く優しくていい人なのに。」
「………………………………」
エステルとミ
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