機動戦艦ナデシコ
1322話
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T.T.キャノンのトリガーを引く。
ニーズヘッグから放たれたT.T.キャノンのビームは、T-LINKシステムを使って俺の意思通りに動く。
空中を飛んだビームは、大きく弧を描きながら艦首をシャドウに向けようと移動している大型戦艦の背後へと回り込み……あっさりと大型戦艦を背後から貫く。
ディストーションフィールドが展開されているのだが、そんなのは知った事ではないとばかりに、だ。
もし木星蜥蜴の無人機に自我のようなものがあれば、恐らく何故バリアが突破されたのか理解出来なかっただろう。
まぁ、木星蜥蜴が念動力とかそういうのを理解出来る筈もないから仕方がないが。
そうして背後から貫いたビームにより、空中に浮いている事が出来なくなった大型戦艦は地上へと落下していく。
それでも動力炉を破壊されずに空中で爆散しなかったのは幸運と言ってもいいだろう。
いや、単純に大型戦艦を少しでも多く鹵獲したいから、上手い具合に攻撃を加減したというのが正しいだろうが。
そうして地上へと不時着した大型戦艦を確認し、別の……グラビティブラストを受けようとしているシャドウとは別の機体へと通信を送る。
「量産型W、今地上に落ちた大型戦艦を確保しろ」
『了解しました』
返事が聞こえるや否や、離れた場所にいたシャドウが地上へと降下していく。
取りあえずあの大型戦艦は奴に任せておけば大丈夫だろう。
後は最初の予定通り……と、俺の視線の先では別の大型戦艦へと向かって進んでいくシャドウの姿があった。
大型戦艦の方も、自分達に向かって近づいてくる敵機をそのままにしておくつもりはなく、次の瞬間には艦首からグラビティブラストが発射される。
そうして放たれたグラビティブラスト。
シャドウは俺の命令通りに特に回避行動を取る様子もなく、真っ正面から重力波砲を受け止める。
そのまま黒い重力波砲がシャドウを飲み込み、大型戦艦からグラビティブラストの光が消えた後……そこにはシャドウが無傷で存在していた。
ふぅ、どうやら一撃で撃破されるって事はなかったらしい。
考えてみれば、カトンボや大型戦艦はディストーションフィールドだけしかバリアは存在していない。
にも関わらず、ナデシコのグラビティブラストでも一撃で撃破されなかったのだから、この結果はそうおかしなものではないかか。
「沈め」
取りあえず最大の懸案事項が解決した以上、大型戦艦にシャドウをこれ以上攻撃させる訳にはいかないとしてランツェ・カノーネの砲門を大型戦艦の方へと向け、トリガーを引く。
砲門から放たれたビームは、真っ直ぐに大型戦艦へと向かい……その身に纏っているディストーションフィールドをあっさりと突き破って艦体へと命中する。
やっぱり一定以上の威力のビームであれば
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