5章〜守るべきもの〜 外伝〜始まりし最後の”実験”〜
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
タだからね。」
レーヴェの指摘にワイスマンは頷いた後、説明した。
「…………おぬしらは………………」
その時、ワイスマン達の目の前にいる”ある存在”の声が響いた。
「おお……起こしてしまったようだね。20年ぶりのお目覚めかな?」
「………………………………」
「お初お目にかかる。私の名は、ゲオルグ・ワイスマン。『身喰らう蛇』を管理する『蛇の使徒》』を任されている。」
「………………………………。……去れ……。おぬしが漂わせるその力……どことなく懐かしい気がするが……おぬしの目は気に入らぬ……。昏い悦びにしか生を見出せぬ……歪んだ魂の匂いを感じるぞ……」
自己紹介をするワイスマンを”ある存在”は睨みながら警告した。
「フフ、お誉めにあずかり光栄だ。しかし残念ながら貴方に拒む権利はないのだよ。女神の至宝に関わる話だからね。」
「…………なに…………?」
「レーヴェ、見せてやりたまえ」
「………………………………」
ワイスマンに促されたレーヴェは”ある存在”に見えるように”ゴスペル”を懐から出した。
「…………それは…………!」
”ある存在”はゴスペルを見て、驚いた声を出した。
「1200年前の記憶が甦ったかね?レプリカに過ぎないがなかなか良く出来ているだろう?」
「…………おぬしら…………。……まさか『輝く環』を!!」
「フフ、そのまさかだ。」
”ある存在”の言葉に答えたワイスマンは異空間より杖を取り出した。
「それでは―――最後の『実験』を始めよう。」
〜同時刻・ラッセル工房〜
「なるほど、今度の『ゴスペル』は人の精神にも干渉してきたか……。そして霧の粒子を媒介に広範囲を掌握・コントロールする。ふむ……これで決まりじゃな。」
一方その頃、ラッセル博士はティータの報告書を読んでいた。
「博士、お邪魔しますよ。」
その時、カシウスが博士に近づいてきた。
「おお、カシウス。1ヶ月ぶりくらいじゃの。レイストン要塞から来たのか?」
「ええ、ようやく仕事が一区切りついてくれたのでね。陣中見舞いにお邪魔しました。」
博士に尋ねられたカシウスは頷いて答えた。
「それは……お孫さんのレポートですか?」
「うむ、今朝ほどロレントから届けられてな。このレポートのおかげでようやく確信が持てたわい。」
「『ゴスペル』の正体ですか。」
「うむ、あくまで仮説だがな。思考実験と『カペル』を使ったシミュレーションは千回以上行った。聞くか?」
「是非とも。」
「うむ、それでは―――」
カシウスの答えを聞いた博士は『カペル』に設置していた『ゴスペル』
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ