5章〜守るべきもの〜 外伝〜始まりし最後の”実験”〜
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……やめておきなさい。”剣皇”と戦いなんてしたら、殺されるだけよ。逃げるのに必死でここまでやられたんだから……実際戦ってみてわかったわ。”剣皇”達は私達とは次元が違いすぎるわ。”剣帝”が手酷くやられたのも頷けるわ。」
不敵に笑っているヴァルターを見たルシオラは疲れた表情をして答えた。
「ハハ。君も災難だったね。……まあ、無事に戻ってきて何よりだよ。お疲れ様♪」
そしてルシオラは飛行艇の中に入っていった。
〜飛行艇内〜
「―――最後の実験ということは『あれ』が相手だったかしら。さすがに教授やレーヴェでも一筋縄では行かないでしょうね。」
「クク、そうかもな。なんと言っても伝説の存在だ。強さの次元が違うだろうぜ。……しかしカンパネルラよ。てめえらしくねえじゃねえか。」
ルシオラの話に不敵な笑みを浮かべて頷いたヴァルターはカンパネルラを見て、指摘した。
「あらら、何がだい?」
ヴァルターの指摘にカンパネルラは口元に笑みを浮かべて尋ねた。
「いつものてめえだったら喜んで教授に同行してるはずだ。それをしないってことは他に面白いネタがあるんだろう?とっとと吐いちまいな。」
「やだなあ、ヴァルター。僕ってそんなに信用ないかな?」
「クク、信用してるさ。てめえのナンバーと同じくらいな。」
「No.0―――ふふ、信用ゼロというわけね。」
不敵な笑みを浮かべ言ったヴァルターの言葉にルシオラは妖しい笑みを見せて頷いた。
「やれやれ、2人ともキツイなぁ。ま、見物したいのは山々だけどあいにく急ぎの用事があってね。あの方に『方舟』の使用許可を頂くつもりなのさ。」
「クハハ!マジかよ!よりにもよってあんな化物を投入するとはな!」
「『紅の方舟』―――グロリアス。まさかとは思うけど……リベールを焦土と化すつもり?」
カンパネルラの説明を聞いたヴァルターは笑い、ルシオラは真剣な表情で尋ねた。
「ふふ、それは教授とレーヴェ次第だと思うよ。そんな訳で、この後すぐに出かけなくちゃならなくてね。実験の顛末は、帰ったらゆっくり聞かせてもらうさ。」
〜霧降り峡谷〜
一方その頃、ワイスマンとロランスが霧降り峡谷を登って最奥に入っていた。
「……これは……」
ロランスは目の前にいる”ある存在”を見て、驚いた。
「フフ……。やはりここにいたようだね。見たまえ、レーヴェ。何とも優美な存在じゃないか。」
「………………………………。本当にこんなものを使って『実験』を行うというのか?」
ロランス――レーヴェはワイスマンに真剣な表情で尋ねた。
「君の危惧も当然だ。だが、『β』を仕上げるにはどうしても必要なデー
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