第57話
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「う〜ん……”転移”魔術かあ……物体の”転送”をいつか成功させれば、似たような事をできるかな……?」
「ったく。やっぱり爺さんの孫だな……」
一方シェラザードは考え込み、ティータは考え込んだ表情で呟き、アガットは呆れた表情で溜息を吐いた。
「おや………?先客がいるようだね。」
「へ………?」
オリビエの言葉に気付いたエステルは自分達を見ているカファルーに気付いた。
「ま、魔獣!?」
「それも今までにないクラスの強さを感じるぞ………」
カファルーを見てシェラザードは驚き、ジンは真剣な表情をした。
「カファルー。何やっているの?」
カファルーを警戒しているエステル達とは逆にエヴリーヌは呑気に話しかけた。
「へ!?エヴリーヌの知り合い!?」
「ん。カファルーはエヴリーヌと同じ”深凌の楔魔”の魔神だよ。」
驚いているエステルにエヴリーヌは答えた後、カファルーに話しかけた。
「カファルー。この娘が前に話した”エステル”だよ。」
「……………………………」
エヴリーヌに話しかけられたカファルーは何も答えず、エステルを見ていた。
「えっと………何も答えませんね………」
「あたしをずっと見続けているようだけど、何なんだろう??」
黙っているカファルーを見たクロ―ゼは戸惑い、エステルは首を傾げた。
「カファルー。まだリウイお兄ちゃんの考えている事には賛成できないの?お兄ちゃんのお陰でエヴリーヌ達はみんなと生きていけるんだよ?」
「………………………」
エヴリーヌに尋ねられたカファルーは何も答えなかった。カファルーはエヴリーヌと違い、未だ人間と自分達が共存すべきかをメンフィルに来てからずっと考えていた。そして旅から帰って来たエヴリーヌの話を聞き、カファルーは自分達と人間の”共存”の見本かのように振る舞う人間――エステルに興味を持っていたのだ。そしてカファルーはエステルを見極める為、ある行動をとった。その行動とは……!
「グオオオッ!」
「わっ!?」
カファルーはいきなりエステルに口から巨大な炎の玉を吐いて攻撃した!攻撃に気付いたエステルは驚いたが、回避した。
「ちょっ、ちょっと!何のつもり!?」
回避したエステルはカファルーを睨んで、武器を構えた!
「グルルルル…………」
「まさか、カファルー。……………ラーシェナの時のようにエステルに力を貸すべきか見極めようとしているの?」
一方エヴリーヌは驚いた表情でかつての事を思い出して、カファルーに尋ねた。
「………………」
エヴリーヌの問いに答えたのか、カファルーはエヴリーヌに視線を向け、軽く頷いた。
「……………そう。エ
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