第57話
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ントとか付けていないみたいだけど、何で?」
「へ?……ああ。アリアさん達からもらった大事なものだし、無くしたらいけないから普段は付けないようにして、マントとかは大事にしまってあるわ。その代わり、首飾りはずっと付けておくわ。」
「ミントも。ママに言われて、メンフィルの貴族として公式な場に参加する以外は付けないようにしているんだ。」
ティータの疑問にエステルは一瞬首を傾げたが、すぐに答え、ミントも頷いた。
「フフ……それにしてもこれからはエステルさんとミントちゃんの事を”ファラ・サウリン卿”や”ルーハンス卿”とお呼びした方がいいかもしれませんね。」
「や、やめてよ〜……そんな呼び方されたら別人みたいに感じるんだから……」
「そうだよ!ミントはミントなんだから、いつも通りに呼んでね!」
クロ―ゼが言った言葉にエステルは慌てて答え、ミントはエステルの言葉に頷いた。
「……リフィアやプリネの言う通り、やっぱり全然変わらないね、エステル。」
その時エヴリーヌが広間から出て来てエステル達に近付いて来た。
「パーティーまでまだ時間あるけど、エステル達はどうする?」
「へ?う〜ん……そう言えば今日までずっとミントの看病とかで身体を全然動かしていないから、思いっきり身体を動かしたいわ!さっきっもらったこの剣の感触も掴んでおきたいし。……後、せっかくご馳走が食べられるんだからお腹もすかせておきたいし。」
「ミントも!」
エヴリーヌに尋ねられたエステルは悩んだ後恥ずかしそうな表情で答え、ミントも頷いた。
「あんたねえ……仮にも貴族になったんだから、そんなはしたない真似、よしなさいよ……」
シェラザードは呆れた表情でエステルを見ていた。
「フーン………そんなに身体を動かしたいならいい場所を案内してあげるよ。」
そしてエヴリーヌはエステル達と共にどこかに転移した。
〜メンフィル帝国・帝都ミルス郊外・メンフィル軍演習場〜
「…………………………」
青空の下、立派な角を持ち、足には炎を纏わせ、骨のような翼を持つ巨大な獣――エヴリーヌ、ディアーネと同じ”深凌の楔魔”の序列第七位の獣の魔神――カファルーは何かを待つかのように青空を見上げていた。
「っと。到着〜。」
そこにエステル達を連れたエヴリーヌが転移して来た。
「あはは……”転移”ってやっぱり慣れないわね………」
「うん……なんか身体が持ち上がるみたいで、変な気分……」
エヴリーヌと共に転移したエステルは苦笑し、ミントは頷いた。
「あたしはいつか習得してみたいわ…………遊撃士の仕事に大いに役立つだろうし、あたしと同じ”人間”のレンができるんだから、不可能ではないはずよ………」
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