第56話
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「へ??」
口元に笑みを浮かべて言ったリフィアの言葉にエステルは首を傾げた。
「さて………待たせたな、エステル。君にはリフィア達の件といい、色々と世話になったな。」
「あはは………あたしは遊撃士としてただ依頼を受けただけですよ。」
シルヴァンに言われたエステルは苦笑しながら答えた。
「フフ……16歳という若さながら謙遜しすぎよ♪……でも、その様子なら今から私達があげる褒美を貰っても問題なさそうね。」
「へ?」
カミ―リの言葉にエステルが首を傾げた時、シルヴァンはエステルが貰う褒美を言った。
「……エステル・ブライト。君には”ロード”の称号を与える!」
「ロ、”ロード”!?」
シルヴァンが言った言葉にクロ―ゼは信じられない表情で驚いた。
「ク、クロ―ゼさん。”ロード”って何なんですか?凄く驚いていますけど……」
驚いているクロ―ゼにティータは不安そうな表情で尋ねた。
「………”ロード”とは爵位を持つ方の称号の一種であり”主”または”支配者”を意味する言葉でもあります。つまり少なくともエステルさんは伯父様と同じ身分になるんです。」
「え!?お、お姉ちゃんが!?」
クロ―ゼの説明を聞いたティータは驚いた。一方クロ―ゼと同じ説明をリフィアから聞いたエステルも驚いた。
「あ、あたしが公爵さんと同じ身分〜!?」
「正確には”侯爵”だ。……確かに爵位は授けるが、お前には領主の継承権はない。……ぞれぞれの領にも跡継ぎの子もいるしな。お前がこれから貰う名の”公爵”は既にいるし、さすがに”あの2人”の転生した者とは言え、皇家とは関係のない上、帝王学も学んでいない者にセルノとバルジアの領主を任せる訳にもいかぬしな。お前は今まで通りで構わん。父は幼い頃から”闇夜の眷属”の偏見を感じず、そしてそれを他人に伝え、”人間”と”闇夜の眷属”、そして様々な種族との”共存”を導く1人になってほしいという意味を込めて”ロード”の称号を与えるのだ。」
「よ、よかった〜………って、セルノとバルジア!?まさかあたしが貰う名前って………!」
リフィアの話を聞いて安堵の溜息を吐いたエステルだったがある事に気付き、声を上げた時
「……アリア。グラザ。前に。」
「はい。」
「ハッ。」
シルヴァンが2人の名前を呼び、呼ばれた2人は返事をした後、アリアは何かの紋章が描かれた真っ白な外套と紋章の首飾りを、グラザは髪飾りを持って、エステルの前に来た。
「えっと………」
自分の前に来たアリアとグラザを見て、エステルは戸惑った。
「フフ……プリネやお父様から最初に聞かされた時は耳を疑ったけど、2人がそんな嘘をつく訳がないし、貴女を見て確信したわ。
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