第54話
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「ええ。あの時と変わらず、ウィルは領主の仕事をしながら工房を経営していますよ。」
エリザスレインの疑問にセラウィは微笑みながら答えた。
「まあ………領主の方だったんですか……お若いのに立派ですね………」
ウィルを領主と知ったクロ―ゼは驚いてウィルを見た。
「ハハ……セラウィやみんなが協力してくれているお陰だよ。さて……他の人達も来たようだし、俺達は端の方で見ているよ。」
そしてウィル達は広間の端の方に移動した。ウィル達が移動した頃には広間にさまざまな人物達が広間に入って来た。その中にはティアやサフィナ、ファーミシルスにシェラ、リスティといった、エステル達が過去に出会った人物もいた。
「あ………………」
エステルは広間に入って来て、シルヴァンとカミ―リの登場を待つ人物の中で2人のある人物達を見て、声を出した。
「エステルさん?どうかしたのですか?」
エステルの様子に首を傾げたクロ―ゼは尋ねた。
「うん………あそこにいる黒髪の女の人と金髪の男の人………ラピスとリン、それぞれの子供達なんだ………」
「え…………」
「ほお………じゃあ、ある意味お前さんの子供達という訳か。」
エステルの話を聞いたクロ―ゼは長い黒髪の一房に纏めてなびかせて、翡翠と紅のオッドアイの瞳を持つ女性――ラピスとリウイの娘、アリアと太陽に輝くような金髪で紅い瞳を持つ男性――リンとリウイの息子であり、アリアの夫、グラザを見て驚き、ジンは感心したような声を出して呟いた。
「あはは………まあ、2人の魂と同化したあたしにとってはある意味そうかもしれないわね。」
ジンの言葉に苦笑したエステルはアリアとグラザを見ていた。エステルの視線に気付いたのか、アリアとグラザはエステルを見た。
「「……………………………」」
アリアとグラザはエステルをしばらくの間見た後、それぞれ微笑んだ。
(?どうして2人とも、あたしを見て微笑んでいるんだろう………?)
2人に微笑まれたエステルは首を傾げたその時
「皆、揃っているようだな。」
シルヴァン、カミ―リ、リフィアが登場し、シルヴァンは玉座、カミ―リとリフィアは玉座の隣にそれぞれ用意されてある豪華な椅子に座った。シルヴァン達が登場すると同時にエステル達やウィル達以外の広間にいた人物達は片膝をついて全員跪いた。
(わわっ。ねえ、クロ―ゼ。あたし達もレンやプリネ達みたいに跪かなきゃダメなのかな?)
周囲の様子を見たエステルは慌てた後、小声でクロ―ゼに尋ねた。
(いえ………私達は客人なので必要ないと思います。その証拠にエヴリーヌさんやウィルさん達は立っていますし……)
(あ、ホントだ………)
クロ―ゼに言われ
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