第54話
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レンの案内の元、エステル達はマルーダ城の謁見の間に通された。
〜メンフィル帝国・帝都ミルス・マルーダ城内・謁見の間〜
「うふふ、ここが”謁見の間”よ。シルヴァンお兄様達はもう少ししたら来るから、大人しく待っててね。」
エステル達を案内したレンは広間の横の方に移動した。
「う〜……グランセル城の時は緊張しなかったけど、こっちだと凄く緊張して来るわ……」
「わ、わたしも〜……ドキドキ。」
「はい、私もです。……まさかこんな形でメンフィルの本国、それも王城に来る事になるとは思いませんでした……」
緊張しているエステルの言葉にティータやクロ―ゼは同意し、周囲の風景を見回していた。
「フウ………まさかこんな事になるとは思わなかったわ……」
「ったく。報酬を渡すならギルドを通して渡せばいいものを、こんなめんどくさい事をしやがって………」
「ハハ、まあ、そう言うなって。それよりどんな報酬をもらえるか、そっちの方に期待した方が気が楽になるぞ。」
シェラザードは緊張した様子で溜息を吐き、アガットは呆れて溜息を吐き、ジンは苦笑しながら言った。
「フッ。なら、ここはこのボクが緊張した心をほぐす曲を一曲……」
オリビエはリュートを取り出して、言いかけたが
「時と場所を考えなさいっての!騒ぎを起こして、パーティーに参加させてもらえないかもしれないわよ!?」
「やれやれ………ちょっとした冗談だと言うのに……」
エステルに注意され、オリビエは溜息を吐きながらリュートを仕舞った。
「ツーヤちゃんにはいつ、会えるのかな〜?ツーヤちゃんにも成長したミントを見て欲しいし、一杯話す事があるのに……」
一方ミントは周囲を見回して呟いた。
「フフ……無事、”成長”したようだね。おめでとう、ミントちゃん。」
その時、プリネと共にツーヤがエステル達が入って来た入口から現れた。
「ツーヤちゃん!フフ、ツーヤちゃんも凄く立派に成長したね!」
「ミントちゃんもね。それよりマスターから聞いたよ。ミントちゃん、後少しで正遊撃士になるんだってね?」
「フフ……そう言えば、ツーヤちゃんはプリネさんの騎士になれたの?」
ツーヤの称賛に微笑んだミントはツーヤに尋ねた。
「うん。今日、マスターの正式な騎士になるの。」
「今日??」
ツーヤの言葉にミントは首を傾げた。
「……実はツーヤの叙任が今日と重なったんです。」
「へ!?じゃあ、ツーヤ、今日から貴族になるの!?」
プリネの説明を聞いて驚いたエステルはツーヤに尋ねた。
「ええ。確かにある程度の身分は貰う事にはなっていますけど……あたしはあたしです。だから今まで通
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