外伝〜奇跡の再会〜
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たし”なんだけどね………騙すような形だったけど、あの時はあの方法しか思い浮かばなかったのよね〜。」
黒髪のエステルは優しく微笑んでラピスの口調で言った後、すぐに自分の口調に戻して苦笑していた。
「おい、エステル………さっきの口調はなんだ?」
「え?ああ、口調ね。……癖よ。2人それぞれの”力”を片方だけこうやって……解放したら、解放した方の口調が癖みたいな形で出てしまうのだ。」
アガットに尋ねられたエステルは今度は金髪と紫紺の瞳になり、リンの口調で答えた。
「エステル………2人の記憶を受け継いだって言ってたけど……貴女……それで何ともないの?」
アイナは驚いた後、心配そうな表情でエステルに尋ねた。そして尋ねられたエステルは元の姿に戻って答えた。
「うーん……無いと言えば嘘になるわね………2人はリウイの側室だったから、リウイを愛していた記憶とかあるから、正直あたしとしては複雑な気分なのよね〜。」
アイナの疑問にエステルは苦笑しながら答えた。
「エステルさん……もしかして、2人の影響を受けて、まさかリウイ陛下の事を……」
「あ!勘違いしないでね!あたしにとってリウイはあくまで”友人”よ!あたしが言っているのはその……お互いを愛し合った記憶とかあるから、変な気分なのよ〜!あたしはまだ、そんな事どころか、恋人もいないのに!」
不安そうな表情で尋ねたクロ―ゼにエステルは慌てて答えた後、顔を赤らめて恥ずかしそうな表情で叫んだ。
「そ、それは………」
「そりゃ、確かに……ね。経験もしていないのに、そんなのが記憶にあったらあたしでも複雑な気分になるわ………」
「ムフフ………一体どんな記憶があるのか、非常に気になるよ♪」
エステルの言葉からある事を察したクロ―ゼは顔を赤らめて苦笑し、シェラザードはエステルの言葉に同意し、オリビエは顔を緩めていた。
「……ま、受け継いだのは記憶だけじゃなく、2人の技も受け継いだから前よりもっと強くなった気分よ!2人と一緒になって、本当によかったわ!今回は『ゴスペル』に感謝しなくちゃね!」
「ったく……。やっぱりお前、大物だわ。」
「ハハ……この調子なら将来は旦那を超える大物になるな。」
エステルの言葉にアガットは苦笑しながらエステルに感心し、ジンは笑いながらアガットの言葉に頷いた。
「ねえ……気になったんだけど、ミント、どこか具合が悪いのかしら?さっきからその子、ずっと黙ったままよ?」
「へ……?」
アイナの言葉に首を傾げたエステルはミントを見た。
「ハア……ハア……な、なんでも……ないよ……?……ママ……」
エステルに見られたミントは顔色を悪くしながらも笑顔をエステルに見せた。
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