外伝〜奇跡の再会〜
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「うん……。あたしがあたしである限り、ヨシュアとの絆はなくならない。そう思えるようになったからあんまり焦らないようにしたわ。」
「あ……」
凛とした表情で話すエステルにクロ―ゼは驚いた。
「違う道を歩いているけど目指す場所はきっと同じだから。だから今は……自分自身の道を行こうと思う。そうじゃないとあたしはあたしとして強くなれないから。」
「エステルさん……」
「えへへ……なんてカッコ付けてるけど……。ヨシュアとボクっ子の関係とかやっぱり気になるのよね。まだまだ修行が足りない証拠だわ。」
「ふふ……エステルさんったら。」
苦笑するエステルを見て、クロ―ゼは微笑んだ。
「ふふ、ちゃんと答えを見つけられたじゃないの。どうやら森で見た夢が良い方向に働いたみたいね?」
「んー……実はあたし、眠らされたクロ―ゼやアガット、ミントと違って、夢は見ていないのよね……」
「え……?」
エステルの話を聞いたシェラザードは驚いた。
「そういえば、エステル。ミストヴァルトであの女から庇った時、お前、髪や瞳の色を変えた上、おまけに口調もいつもと違っていたが……あれは何だったんだ?」
「あの時……陛下はエステルさんの事を”ラピス”とおっしゃっていましたが、あれは一体……」
「それにあんた………あの”覇王”に『私とラピスお姉様を娶った男』って言ってたわね?あれはどういう意味?」
アガットやクロ―ゼ、シェラザードはミストヴァルトであった出来事を思い出して、エステルに尋ねた。
「………そうね。みんなには話さないとね。」
そしてエステルは自分の中にリウイの側室であったラピスとリンの魂が眠っていた事、そしてミストヴァルトで意識を失った時に2人と出会い、そして2人と同化した事、2人と同化した事で2人の記憶を受け継いだ事を説明した。
「……………………………」
エステルの説明を聞き、その場にいた全員は信じられない表情でエステルを見ていた。
「エステルさん………じゃあ、あの口調はエステルさんの中にいるお2人の……?」
「うん。……その証拠を今、見せてあげるわ。」
驚いた表情でクロ―ゼがエステルに尋ねたその時、エステルは目を閉じた後集中した。するとエステルの髪の色は美しい黒髪になり、そして瞳は翡翠の瞳になった!
「!!」
「お、お姉ちゃん………!?」
「……その髪と瞳は、武術大会で見せた時の……!」
黒髪と翡翠の瞳になったエステルを見たクロ―ゼは驚き、ティータは不安そうな表情で声を上げ、ジンは武術大会の事を思い出して声を上げた。
「フフ………あの時、陛下は”私”と思ってくれたお陰で、なんとか踏みとどまってくれました。……本当は”あ
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