第3話 戦慄の人里! 北斗現れる所乱あり!
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っさとその男を見てみたいようだし、文に至ってはその男を使って特ダネをゲットしたい。そう言った各々の欲望、願望、野望が入り混じった状態だったのだ。
「奇跡の男? それってもしかしてトキさんの事じゃないの?」
「トキを知っているのか!?」
「えぇ、あの人ならこの時間ならその辺に居るんじゃない?」
「有難う。この恩は生涯忘れない! 早速トキを探さなければ」
「大袈裟ねぇ。そんなに大事にしなくても良いわよ。それより見つかると良いわね」
「あぁ、必ず見つけてみせる。お前もこの辛い時代に負けずに懸命に今日を生きてくれ」
「え? あ、うん……分かったわ」
最期の言葉にどう対応すれば良いのか反応に困ったアリスのたどたどしい返事を背に受け、ケンシロウは走る。
アリスの話によればこの付近にトキと呼ばれる男が居ると言うのだ。
何としても会わねばならなかった。何としても―――
「ちょ、ちょっと待ってくれだぜ! 一体誰なんだよ。そのトキって奴はさぁ?」
「さぁ、何でも奇跡の男って言われてるみたいよ。因みに情報源は其処に居るパパラッチ天狗だからね」
「だからパパラッチ天狗って呼ばないでくださいよぉ!」
どうやら文自身はそのパパラッチ天狗と言うあだ名を相当嫌がっているようだ。しかし、霊夢や魔理沙からしてみれば文の発行している新聞は相当なゴシップ新聞ならしく、その上彼女の勝手な撮影行為などを見た結果この様な不名誉なあだ名が出来上がったのだと思われる。
つまりは文自身の自業自得だと言えるのだ。
「トキ……北斗神拳伝承者候補の中で最も華麗な技を持つ男。そして、俺の義理の兄さんだ」
「えぇ! ケンシロウさんの義兄さんなんですか!? これは特ダネですね! メモメモ……」
「って言うか、北斗神拳って一子相伝なんだろ? 兄弟とか居て平気なのかよ?」
「無論、平和な訳ではなかった。北斗神拳伝承への道は正に修羅の道。伝承者候補になれなかった者は拳を封じられ名乗る事も許されない。その為ある者は拳を潰されるか、記憶を奪われる事もあった。それが北斗神拳2千年の宿命なのだ」
「ふむふむ、流石は一子相伝の暗殺拳。伝承するのも一苦労なんですねぇ」
「あんたは真顔で良くそんな胡散臭い事メモれるわねぇ」
本人に至っては至極真面目に言っているようなのだが、聞いている側からしてみれば相当なまでに胡散臭く聞こえて来る。まぁ、現代社会からしてみればそんな物騒な拳法自体習得しようと言う人など居る筈がないのだから。
「って言うかよぉ、この幻想郷にケン以外にもそんな胡散臭い拳法を使う奴が来てるのか? 冗談じゃないぜ。それじゃこっちの身がもたないっつぅの」
「あんたには少しは良い薬になるんじゃないの? これを機会に少しはその盗み癖を改めたら?」
「
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