第3話 戦慄の人里! 北斗現れる所乱あり!
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会うとは奇遇だな」
「冗談じゃないぜ! 私はお前とは会いたくないんだっての!」
此処まで偶然が重なると最早呪いの類なのでは? と、心底そう思う魔理沙であった。
「あら、魔理沙。貴方の知り合い?」
「いや、知り合いって程じゃないんだけどさぁ」
「どう言う意味よ?」
歯切れの悪い答え方にアリスは首を傾げている。このまま魔理沙に話を聞いてても埒が開きそうにない。この場合は本人に聞いた方が幾らか早く済むだろう。
「ねぇ、貴方魔理沙とは知り合いなの?」
「知り合いと言う程ではない。魔理沙は俺が世話になっている香霖堂で万引きをしたので捕まえようとした際に知り合ったんだ」
「魔理沙……あんたまた泥棒しようとしてたの?」
どうやら事は魔理沙の自業自得の様だ。それを知ったアリスはジト目で魔理沙を睨みつける。その視線に魔理沙は視線を背ける事しかできなかった。
「ち、違う! 断じて泥棒じゃないんだぜ! あれは盗んだんじゃなくてただ借りて行こうとしただけなんだぜ!」
「まぁた魔理沙お得意の言い分って事ね。いい加減その悪い癖を改めたらどうなの?」
「うぅ……言い返す言葉が見当たらないんだぜ」
すっかり言いくるめられてしまった。アリスやケンシロウ、更には霊夢や文の前ですっかり縮こまってしまった魔理沙。案外素直な性格のようだ。
「あの時はすまなかったな魔理沙。俺はてっきり万引きと思ってしまったのでな。万引きなどこの世紀末を懸命に生きる人々を虐げる卑しき所業。俺はそんな万引き達を許すことが出来なかったんだ」
「……ねぇ魔理沙。彼ちょっと変わってるわね?」
「ちょっとじゃねぇ。かなり変わってるんだぜ」
流石のアリスもケンシロウの言動には少々違和感を感じざるを得なかったようだ。まぁ、大概の人間がケンシロウの言動を聞けばそんな心境になるだろう。多分―――
「そう言えば自己紹介してなかったわね。私はアリス・マーガトロイド。たまに此処に来ては子供たちに人形劇をやっているわ。まぁ、分かり易く言えば魔理沙と同じ魔法使いって所ね」
「俺はケンシロウと言う。北斗神拳第64代伝承者だ」
「北斗神拳? 聞いた事ないわねぇ、もしかして中国武術の類とか?」
「そうだ、北斗神拳は2千年の歴史を持つ古代中国で作られた一子相伝の暗殺拳の事だ」
「随分物騒な拳法を使うのねぇ」
ケンシロウの話を素直に受け止めるアリス。魔理沙とは違い落ち着きのある印象が見受けられる。
「そんな事よりもケン、さっさと噂の男を探しましょうよ」
「そうですよ! 噂の奇跡の男! 是非ともスクープしたいんですから!」
「む、そうだったな」
さっきまで後ろで黙っていた霊夢と文が遂にしびれを切らしてケンを急かしつけだした。霊夢としてはさ
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